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満員御礼!2017/7/12 日本CFO協会主催 CFO NIGHT!! 『経理業務へのRPA導入および運用事例』

■ RPA:Robotic Process Automation の事例紹介セミナー 満員御礼!



2017年7月12日(水)に、一般社団法人 日本CFO協会主催による「CFO NIGHT!!2017」が開催され、筆者も、基調講演の後、プロフェッショナルセッションBとして、「経理業務へのRPA導入および運用事例」と題し、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA:Robotic Process Automation)を経理業務に適用した事例紹介と、RPAの今と将来について、40分という短時間ではありましたが、コンパクトにRPAの衝撃の大きさと導入にあたってのTIPSをご来場いただいた聴衆の皆様になんとかお伝えできたのではないかと感じています。

100名定員の広さを有する会場をご用意いただいたのですが、事前登録から100名超の応募申し込みがあり、当日も大盛況でした。会場に追加の椅子を何脚か持ち込んだのですが、それでも収容できずに、立ち見で聴講頂いた方や、諦めて別セッション会場へ流れた方もいらっしゃいました。有料のセミナーにもかからず盛況で、この場で、関係者の皆様に改めてお礼申し上げます。m(_ _)m

もし宜しければ、近いうちに同様のテーマでのセミナーを企画したいと考えておりますし、直接コンタクト頂ければ、時間の許す限り、個別説明にあがる所存でおります。ご希望される方は、本ブログの問い合わせ欄、小職の Facebook、Twitter、Google+、Linkedin からアクセス頂ければと思います。
CFO Night!! 2017_4_小林友昭


■ RPAの基本をおさらいする!



ここで、改めてRPAのご紹介を。

● RPAとは?
デジタルレイバー(Digital Labor)とも呼ばれており、ホワイトカラーの間接業務を自動化することで、① 閑散期と繁忙期の間の工数変動の波を抑制する、② 間接工数自体を削減することで、間接人件費を削減する、ことを目的としています。デスクトップ上で人間がする作業をロボットに記憶させますので、ロボットがあなたの定型業務を代行してくれます。ロボットの代行業務によって、24時間365日休むことなく、定型的な業務を繰り返し反復して自動化してくれることで、これまで手が付けられなかった煩雑な作業も短い時間で処理してくれる効果まで期待することができます。


● RPA導入のポイントとは?
ロボットに、一定のルールを覚えさせることで、基準にもとづいた判断作業をさせることも実現可能になります。将来的には、AI(人工知能)による強化学習・深層学習(ディープラーニング)機能により、より高度な判断作業をさせることもでき、その生産性向上と応用範囲の広がりに対する将来性は大きなものがあります。

また、人間のデジタル情報処理を代わりに行わせるという発想に立つ技術を用いているので、既存の基幹システムやワークフローシステムを再構築する導入コストを最小限に抑えることができます。従来、システムとシステム、データとデータを人間系でつないでいた、その「人間系」をロボット(デジタルレイバー)に置き換える点が、画期的であると考えています。



■ 改めて実感するデジタルデバイド:RPAを全く知らない人から既にRPA導入で苦労している人まで



RPAの導入事例をテーマに登壇したのですが、セッション後の個別質問や、その後の懇親会での名刺交換させて頂いた後の対話の中で、RPAの浸透度や理解度に企業間のギャップがかなり大きいことが手に取るようにわかりました。当方と致しましては、「RPAの導入事例」というテーマでセッション開催を呼びかけた手前、すでにご存じの方、導入済みだが何かお困りごとをお持ちで悩んでいる方の参加を前提にしていました。

もちろん、そういう方々のご参加があり、当然、セッション後の個別質問、個別対話の中で、そういう突っ込んだ導入後の悩みに対する相談であったり、ツール選定のクライテリアなどでひとしきり会話が盛り上がったのですが、一方で、「RPAはどれくらいの企業規模から導入できますか?」「初期投資は何千万円ぐらいになるのですか?」というご質問を受けました。別段、ここでセールストーク、ポジショントークでやおら不安をあおって、筆者自身のビジネスチャンスを無理矢理広げようという意図は全くありませんが、時流のテーマに対する感度が千差万別で、あからさま認知レベルの差がこれほど大きいと、全く知らない人(だった人)は、もう少し、アンテナを高くして、情報収集に務められたらよろしいかと老婆心ながら思った次第です。

本ブログもできるだけ、時流のテーマを取り上げるように努力していますので、通読頂ければ幸いでございます。(^^;)


■ RPAの取り組みについて何が成功の鍵を握っているのか?



専門家ぶって、ここで一説ぶち上げようという意図ではなく、昨晩盛り上がった会話の中から、いくつかのトピックをご紹介したいと思います。

● 経営トップからRPA導入で間接人員90%削減という目標設定されているのですが?

セッションでは、無人化・代行を主目的とした「欧米型RPA」と、現業業務の作業効率を上げることを主目的とした「日本型RPA」という、やや乱暴ですが分かりやすい類型化をさせて頂きました。当然、いきなり90%間接人員削減という経営目標を手っ取り早く達成するためには、トップダウン方式で、「欧米型RPA」的な導入アプローチでRPA課題に取り組む必要があるかもしれません。

しかし、多くの日本企業におかれましては、多くの間接人員の暗黙知や属人的作業の集合体で、バックオフィスの仕事が回っていることも事実です。欧米型の徹底した業務標準化→一気呵成にRPAに代替→間接人員の首切り、というストーリーは、結果から見ると効率的に目的達成できそうですが、そのストーリーで、既存社員の協力が果たして得られるものでしょうか?

RPAは、人間が仮想ロボットに、作業シナリオを覚え込ませる必要があります。どこまでも、生身の人間が道具としてロボットを使うのです。より広い見地で、業務改善を含む業務フローの標準化やプロセス化に対する知見を自発的に集結させることで、より適切で合理的なRPAが組めるのです。最初から首切りが目的のプロジェクトに当事者に該当する人が協力するわけがないじゃないですか。

ここで。「欧米型」「日本型」と紋切型で類型化しているのは、ひとつに、RPAソリューションベンダーの出自の分類でもあります。上記の課題認識の違いがそれぞれのRPAソフトウェアの製品仕様に反映されていますので。しかし、私がより強調したいのは、進め方の「欧米型」「日本型」の区別です。後者は、製造業のQCサークルによる改善活動が生産現場の生産性向上と作業品質向上に大いに役立った事例を参照し、それがホワイトカラー職場にも同様に適用できると固く信じています。生産現場でも、ホワイトカラー職場においても、日本人の働き方の気質というのはそう大差はありませんので。筆者は、日本人による日本企業のためのPRA推進にこれからも尽力したいと考えています。

● セルフAIが登場したら、これまで貯めてきた経験値は全て無に帰するのではないか?

これは、既にRPAを導入済みの大企業様のCFOの方との対話の中で触れられた話題です。この企業様では、筆者みたいな年寄り(笑)ではなく、RPAを30代までの若手にどんどん触られて、シナリオライブラリーの充実を図られていらっしゃいます。しかし、AIが自己学習でどんどん自律的に賢くなっていったら、生身の人間がよってたかって、ああでもない、こうでもないと試行錯誤して作成したRPAが全て、瞬時に時代遅れになってしまい使い物にならなくなるではないかというリスクが無いか、というご懸念です。それゆえ、現時点であまりRPAばかりに傾注するタイミングではないのかも、というご見識をお持ちでした。

これはある意味、正鵠を得ています。RPAの世界では、

① ルールベース(定型業務の自働化)
② 機械学習(過去データからルールを学習)
③ IoA: Internet of Abilities (人間の能力をAI・ロボが拡張していく)


というステップ論が語られることが多く、現在、一般に流布しているRPAツールのほとんどは、第1段階のものです。この企業様は、AI自体も手がけられているので、既に、第2段階のコグニティブAIを商品化しており、社内でもAI知見が豊富で、既に、RPAの第2コーナーを回りかけている段階にあるが故の悩みのように見受けられました。

あえて、気づきポイントを指摘させて頂くなら、自己学習AIが出した結果を検証するのは人間であるということです。学習スピードはけた違いでも、そのシナリオが人間社会の中で倫理的に問題が無いのか、生身の人間の生体的な限界値内のものなのか。それは生身の人間によってAIが出した答えを検証してあげる仕事は残ります。その時の業務判断の質をあげるためにも、同種のシナリオ作りの経験をある程度積んでおく必要があるでしょう。

また、過去のデータ蓄積からは見つけ出せないひらめきから来る業務改善のインプットは人間から出ないと、第2段階のAI(弱いAI)からは期待できません。AIとかIOT、RPAもそうですが、一般的なマスコミ報道にあるように、少々SF的な受け止め方と、実務的な実現可能性の間に現存する認識ギャップにも併せて留意する必要があるかもしれませんね。

もっと対話の内容をご紹介したかったのですが、紙面の都合上、今回はここまで。
また、ご縁があったら、是非、小職のセミナーまで足をお運び頂ければ幸甚でございます。m(_ _)m

一般社団法人 日本CFO協会 CFO NIGHT!! 2017

(注)職業倫理の問題から、公開情報に基づいた記述に徹します。また、それに対する意見表明はあくまで個人的なものであり、筆者が属するいかなる組織・団体の見解とも無関係です。

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2017/7/12 セミナー登壇 日本CFO協会主催 CFO NIGHT!! 経理業務へのRPA導入および運用事例

■ ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA:Robotic Process Automation)



2017年7月12日(水)に、一般社団法人 日本CFO協会主催による「CFO NIGHT!!2017」があります。株式会社三菱ケミカルホールディングス 代表執行役副社長 小酒井 健吉氏による基調講演の後、プロフェッショナルセッションBとして、小職が「経理業務へのRPA導入および運用事例」と題して、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA:Robotic Process Automation)を経理業務に適用した事例紹介と、RPAの今と将来について語りたいと思います。

20170610_CFO NIGHT!!_RPA

● RPAとは?
デジタルレイバー(Digital Labor)とも呼ばれており、ホワイトカラーの間接業務を自動化することで、① 閑散期と繁忙期の間の工数変動の波を抑制する、② 間接工数自体を削減することで、間接人件費を削減する、ことを目的としています。デスクトップ上で人間がする作業をロボットに記憶させますので、ロボットがあなたの定型業務を代行してくれます。ロボットの代行業務によって、24時間365日休むことなく、定型的な業務を繰り返し反復して自動化してくれることで、これまで手が付けられなかった煩雑な作業も短い時間で処理してくれる効果まで期待することができます。

20170610_CFO NIGHT!!_プロフェッショナルセッションB

● RPA導入のポイントとは?
ロボットに、一定のルールを覚えさせることで、基準にもとづいた判断作業をさせることも実現可能になります。将来的には、AI(人工知能)による強化学習・深層学習(ディープラーニング)機能により、より高度な判断作業をさせることもでき、その生産性向上と応用範囲の広がりに対する将来性は大きなものがあります。

また、人間のデジタル情報処理を代わりに行わせるという発想に立つ技術を用いているので、既存の基幹システムやワークフローシステムを再構築する導入コストを最小限に抑えることができます。従来、システムとシステム、データとデータを人間系でつないでいた、その「人間系」をロボット(デジタルレイバー)に置き換える点が、画期的であると考えています。

20170610_CFO NIGHT!!_開催概要

お申込み、セミナー概要をご確認されたい方は、下記、日本CFO協会のホームページまで

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CVP分析/損益分岐点分析 Excelテンプレートで、期末着地点損益予測を実際にやってみる

■ 理論倒れのCVP分析。どっこい、期中の損益予測には使える理由とは?



「CVP分析(Cost-Volume-Profit Analysis)」「損益分岐点分析(break-even point Analysis, BEP- Analysis)」は、ある程度、変動費比率と固定費が決まっている時、言い換えるなら、期末の目指すべき着地点損益を達成するために、期中の販売数量や販売金額(販売単価)の見込を元に、変動費比率と固定費発生額をコントロールするためのツールとして使用します。

特に、損益トントンとなる「損益分岐点売上高(売上数量)」「ブレーク・イーブン・ポイント(BEP)」を常に意識しながら、右手でコスト発生高、左手で販売数量を同時に測ることで、目標利益の達成を目指します。

財務分析(入門編)_CVP分析のチャート

その損益分析は、コストを変動費と固定費に分解することで、

① 与件となる売上高、変動費比率、固定費発生額からBEPを一点に探し当てる
② 目標となる利益を達成するために、売上高、変動費比率、固定費発生額のいずれが2つから残りのひとつの値を探し当てる


ことを可能にします。

以下に、CVP分析が有効であるための条件を挙げます。

(1)CVP分析モデルが確定モデルである
将来の企業活動によって生じる収益および費用は、確実に予測できること。
→モンテカルロ法や、リアルオプション法などを使用した統計確率的なシミュレーション手法ではない。

(2)CVP分析モデルは1次関数モデルであるCVPの関係は線形モデル(1次関数モデル)が維持されていること。
→正常操業度の範囲内においては、製品一単位当たりの販売単価、原価単価は一定であるとの仮定を置く。すべての売上やコストは直線で図示される。

(3)原価計算は「直接原価計算」の採用を仮定する
コストは、営業活動量の増減に比例的に発生する「変動費」と、営業活動量の大小を問わず一定額のみ発生する「固定費」とに2分されること。
→全部原価計算における在庫増減の影響がない(生産量と販売量が同じ)という仮定をおく。

上記の前提条件の3つ全てを満たすのは、おそらく、継続的なビジネスを営む企業の単年度損益予算管理の範疇ではないかと筆者は推測しています。

① 目標利益が年度予算から与えられていること
② 来期予算立案のため、標準原価(予定原価)計算制度から、変動費比率情報が得られること
③ キャパシティコストなど、年間の固定費発生額はある程度の幅で予測可能であること


それゆえ、本テンプレートは、年度予算を元に、期中の想定外の4つの変数の変化を入力していくことで、年度末の損益予測を直ちに割り出すことを目的として使用します。それは、すなわち、年度損益予算達成のため、4つの変数のどれが未達原因なのか、あるいはどこを操作すれば目標達成に近づけるのか、示唆を得ること目的としているとも言えます。


■ CVP分析による損益シミュレーションの計算構造とは?



まず、売上高(営業収益)を「金額」で把握するか、「数量」で把握するかでシミュレーションモデルの組立方法が異なります。

「金額ベース」
売上高 = 変動費比率 × 売上高 + 固定費 + 利益
    = 変動費 + 固定費 + 利益

財務分析(入門編)_CVP分析のチャート ① 売上高ベース

「数量ベース」
売上単価 × 売上数量 = 変動費単価 × 売上数量 + 固定費 + 利益

財務分析(入門編)_CVP分析のチャート ② 売上数量ベース

このExcelテンプレートは、「数量ベース」で作られていますが、「金額ベース」として使用したい方にも入力を工夫して頂ければお使い方頂けるようにしています。


■ このテンプレートの使い方



「入力シート」
このシートに、月別に、予算値や見込値を事前に分かる範囲で入力してください。入力箇所は、ベージュ色でハッチングがかかった次の4つのセルです。

① 販売数量
② 販売単価
③ 変動費単価
④ 固定費(月別)


20170527_CVP_simulator_年度予算策定

「金額ベース」でしか営業量(売上高)が捉えることができない場合、
「販売数量」には、「販売金額」や「売上高」を入力してください。
「販売単価」には「1」を入力してください。
「変動費単価」には「売上高変動費比率」を入力してください。
そうすることで、金額ベースでもこのExcelテンプレートを使って期末着地点損益予測を行うことができます。

ただし、入力シートにある「BEP台数」は、必ず「BEP売上高」と同値となり、「安全余裕率-台数 (%)」は、必ず「安全余裕率-金額 (%)」と同値となり、2項目の違いが出ることはありません。また、グラフシートの「台数ベース」は、「金額ベース」と同じものを表示するようになります。


「グラフシート」
このシートは、「入力シート」で入力された情報を可視化したグラフを2つ表示するものです。グラフは、Excelの基本グラフ描画の中の「散布図」を使用しています。「散布図」の作り方や数字の拾い方をトレースできるように、各グラフの左側に、グラフ元数字を列挙してあります。ご参考ください。

20170527_CVP_simulator_グラフ(金額ベース)
20170527_CVP_simulator_グラフ(台数ベース)


■ このテンプレートによる実践的な損益予測の方法



(1)年度予算策定
期初の年度損益予算を立案する際に使用する場合、12ヶ月トータルの目標売上高しか分からず、変動費率も固定費も年度一本数値しかない場合、下表のような入力がお勧めです。

20170527_CVP_simulator_年度予算策定

上記のケースでは、年間売上高予算が「3600」、年間予算販売数量が「120」、変動費単価が「5」、年間固定費が「1200」であると分かっている時の入力方法になります。

(2)経過月の実績値から期末損益を予想
将来予測値や見込値が全く入手できなかったり、見込精度が悪くて信頼できなかったりした場合、過去実績値の平均値で残月の予想値を自動で算出し、年度末着地点損益を予想します。

20170527_CVP_simulator_経過月実績から予測

上記のケースでは、6月までの実績が分かっているものとしています。「販売単価」と「変動費単価」は、4~6月の3ヶ月の加重平均値(販売数量で重みづけされた月別の単価の平均値)を求め、7月以降の残り9ヶ月の値として算出しています。固定費は、算術平均値を12倍して年間合計値に変換しています。

(3)経過月の実績値+残月の月別予算値から期末損益の見通しを立てる
将来予測値や見込値が全く入手できなかったり、見込精度が悪くて信頼できなかったりした場合、過去実績値と未経過月の月別予算の合算値で期末損益の見通しを立てます。積極的に、将来予測をすることが実力的にできない、予算や目標値を重視する管理手法を採る場合に多く見られる方法です。

20170527_CVP_simulator_経過月実績+未経過月予算

上記のケースでは、4~6月は実績値、7月以降は月別予算が入力されています。

(4)各変数をバラバラに予測した結果を統合して期末損益を予想
将来予測値や見込値を求める際、月別に揃っていないといけないという思い込みが強い企業がまだまだ多いようです。営業部門は、期末まで月別の販売数量予測値を持っていても、工場はせいぜい向こう3ヶ月のコスト見通ししか持っていないかもしれません。月別に揃っていなくても、Excelシートに組んである「加重平均」「算術平均」機能で、期末着地点損益を算出することが可能です。

20170527_CVP_simulator_予測月度がバラバラの場合

上記のケースでは、販売見込は年度末まで、変動費見込は9月まで、固定費は6月実績までしか把握できていないものをサンプルとして表示しています。

ここで「安全余裕率」の見方の留意点をひとつ。

安全余裕率 = (売上高 - 損益分岐点売上高)÷ 売上高 × 100

上記のケースの様に、「販売数量」「販売単価」「変動費単価」の月別予測値が揃っていない場合、「安全余裕率-台数 (%)」と「安全余裕率-金額 (%)」は異なる数値を示すようになっています。残月の限界利益率(売上高に占める変動費の割合)と限界利益単価(台当たりの限界利益)に違いが出ることがその理由です。予想や見通しの精度を比較し、どちらのほうが当たるか、もしくは低い方を採用して保守的な損益予想を立てるか、使用目的に沿って使い分けてください。

⇒ダウンロードはこちらから(DL先は小職の兄弟ブログサーバ内なのでご安心ください)
  「CVP_simulator テンプレート(無償版)」← MS Excel 2010版
⇒兄弟ブログのダウンロードページへはこちらから
   「財務分析テンプレート『「CVP_simulator テンプレート』(無償版)取扱説明とダウンロード

・問い合わせ先:
兄弟ブログ内各ページ右にあるコンタクトフォームからご連絡いただけます。
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減損損失と減価償却費の本質的違いとは? - 固定資産の資産性評価の考え方、時価主義と費用収益対応の原則の違い

■ 固定資産をキャッシュマシーンと見るか、将来費用の仮計上と見るか、それが問題だ!



最近やたら「減損損失」という会計用語を目にします。その計算構造を簡単に説明します。

①計算対象
固定資産

②減損の兆候があるかの判定
判定対象資産が生み出す営業キャッシュフローまたは営業損益がマイナスである

③減損損失の認識の判定
対象資産の帳簿価額(簿価)と、対象資産が生み出す将来営業キャッシュフロー総額を比較し、前者の方が小さい

④減損損失額の測定
対象資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、元々の帳簿価額との差額を減損損失とする

※回収可能価額とは
 ・使用価値:割引前将来キャッシュフロー総額の現在価値
 ・正味売却価額:今、売却した場合の売値

「割引前」とか「現在価値」とかの用語が分からない場合は、無視して頂いても本質理解を邪魔しません。

平たく言うと、企業が現在使っている固定資産、例えば、とある機械装置を想像してください。その機械装置が壊れるまで稼げるであろう予想キャッシュフロー総額が、現在の機械装置の簿価より小さい場合、その差額を今期の損失として損益計算書(P/L)に計上し、その同額分だけ機械装置の簿価を引き下げる、というものです。

会計の教科書には減損損失に関する会計処理そのものの説明は丁寧に載っているのですが、どうして減損損失を計上しなければならないのか、あるいは、減価償却費とどう違うのか、について、そもそもの本質的な説明が不十分なものが多い気がします。

それは、ズバリ、計算対象とする資産をどう見ているかの違いです。すなわち、キャッシュマシーンとして見ているか、費用の塊りとして見ているか?

⇒「「のれん」残高24兆円に拡大 7年連続最高に 今年度5%増 潜在的な減損リスクも
⇒「日本郵政が豪物流子会社巡り最大4000億円規模の減損損失の計上へ - のれんの一括償却で膿を出し切り経営が上向くと考えるのは誤解です!
⇒「国際会計基準への移行で500億円の営業利益を押し上げるリクルートと、研究開発費を投資とみなして31兆円のGDPを押し上げる内閣府について


■ 固定資産の時価評価の結果が減損損失の認識であるとは言い切れない理由とは?



企業が有している資産は、すべていつでも換金可能な財産であると仮定します。換金可能ならば、常にいくらで売れるかを示す「時価」を持っているはずです。今、企業が宝石を持っていて、簿価100万円で、貸借対照表(B/S)に載せているとします。将来、150万円で売れる可能性が高い場合、「時価」は150万円ですので、B/Sに150万円で計上すると、常にB/Sがその企業の時価を表すものとなり、M&A取引において企業価値評価作業がとても楽になります。

一方で、その宝石が将来、80万円でしか売れないという予想がある時、「時価」は80万円となるので、B/Sには100万円ではなく、80万円に修正しておかないと、その企業が有している財産の時価がB/S上では分からなくなります。

つまり企業財産の時価評価には、プラス方向とマイナス方向があり、いわゆる「時価評価」「時価主義会計」という言葉を用いる場合には、評価損も評価益も、両方ともアリとします。しかし、減損会計が対象としている固定資産は、評価益の計上は「未実現利益」として計上が禁止されているにもかからず、評価損の方だけは、いわゆる「保守主義の原則」にしたがって厳格に計上することになったのです。同じことが、販売目的の棚卸資産への「低価基準」「低価法」の適用にも言えます。

会計(基礎編)_中途半端な時価主義会計

固定資産の減損に係る会計基準
 ・設定主体 企業会計審議会
 ・設定時期 平成14年8月

企業会計基準第9号 棚卸資産の評価に関する会計基準
 ・設定主体 企業会計基準委員会
 ・設定時期 平成18年7月
 ・最終改正 平成20年9月

企業会計基準第10号 金融商品に関する会計基準
 ・設定主体 企業会計基準委員会
 ・設定時期 平成11年1月(当時は企業会計審議会)
 ・最終改正 平成20年3月

企業が所有している財産は全て換金可能である、という仮定は無理がありますが、現在、全面的に「時価主義」を適用している「金融商品」や「トレーディング目的の棚卸資産」は換金可能性に裏付けられた評価益と評価損を客観的に測定できることが前提としてあって初めて時価評価できるといえます。

一方で、中途半端に「評価損」の方しか計上が許されていない(見方によっては、評価損の計上だけを会計基準で強制されている)販売目的の棚卸資産と固定資産の方にも、「正味売却価額」という概念が盛り込まれているので、市場で売買され得ることを前提に評価損の計上額が考えられています。ただ「評価益」の方は認識するだけの自信が無い(客観的に評価益の測定額に自信が持てない)、そういう理由で全面時価評価が見送られているのです。

⇒「国際会計基準IFRSが変える(下)のれんや資産の「時価」重視 リスク管理の精度高める

■ 固定資産の現在価値を重視するなら減損損失で、費用収益対応を重視するなら定期償却で!



ただし、固定資産については、市場で売買されて時価評価できるか否かの論点以外に、「費用性資産」という側面でも考察しなければなりません。この考え方は、「資産というものは、期間費用化されることを前提に、支出と費用の差額調整のためにB/Sに仮計上されているものである」という資産観に基づくものです。

これは、動態論といって、損益計算書(P/L)で企業業績を評価することが財務諸表の最も大事な作成目的であるという立場に基づくもので、簿記論的には「前払い費用」がB/S計上される意識と同一のものである、といえば、理解しやすいのではないでしょうか。

この会計観では、資産の費用化について、減価償却(定期償却)という会計処理が代表的です。とある企業が5年間使用することを前提に、機械設備を100万円で購入した場合、100万円は「費用収益対応の原則」に則って、5年間の売上獲得に等しく貢献するものであるから、100万円を5分割して、20万円をそれぞれの会計年度に費用として分割計上した方が毎年の損益計算が正常に行われる、という期間損益計算中心の会計処理に基づくものです。

ここまでの説明をいったん整理すると、大抵の固定資産は、
① 中途半端な「時価主義」と「保守主義の原則」によって、評価損だけ「減損損失」として計上しなければならない
② と同時に、費用性資産として、「費用収益対応の原則」によって、一定額を毎期「減価償却費」として、費用化させなければならない

という2面性を持っていることになります。この時価主義における「換金性資産」と、「費用化資産」という2つの性質から、それぞれ「減損損失」と「減価償却費」という2つの費用化(損失計上)が行われ、B/SからP/Lへとその価額が移行していくのです。


■ 最後に残った「のれん」をどう考えるべきなのか?



固定資産の費用化の議論の中には、最近当たり前になったM&Aに関連して、最近富に目にする「のれん」の「減損損失」か「定期償却」か、という論点があります。


ややこしいことに、「のれん」については、その計上額算定に客観性に欠けることが多いことから、評価益の計上は許されていない以前に「のれん」そのものも「自家創設のれん(自己創設のれん)」として資産計上が禁止されています。唯一、M&A時に対価として支払った現金か自己株式評価額を拠り所に、B/Sに登場する資産となっています。

では、費用化についてはどうか? 日本の会計基準では、「保守主義の原則」「費用収益対応の原則」の観点から、20年以内定額償却が義務付けられていますが、IFRSでは、中途半端な「時価主義」の考え方に基づき、「減損会計」の対象となり、減損損失の形でしか、P/Lに移行(費用化)しません。

筆者は会計学の大家に逆らって、「のれん代」の資産性に疑義を抱いているので、資産計上そのものに反対する立場を取っています。(^^;)

⇒「国際会計士連盟会長「のれん、適宜再評価を」 - IFRSにみられるように、のれんを定期償却しないのは無謬性のあるグローバル・スダンダードだと思い込んでいる人へ

どうしても資産計上が避けられないとしたら、「保守主義の原則」あるいは「費用収益対応の原則」にしたがい、定期償却すべきであると考えています。これは「のれん」の資産計上に消極的に賛成し(積極的には賛成しないで)、定期償却することによってその罪悪をいくらかでも軽減した方がよいと考えています。

いったんB/Sに計上された「のれん」をそのまま放置しておくことは、自動的に「自家創設のれん(自己創設のれん)」を許すことになり、「のれん」の資産性に関する議論が自己矛盾を起こしているだけでなく、著しく会計制度の客観性や安定性を阻害するものになってしまうからです。

⇒「(経済教室)国際会計基準の展望(下) 「のれん」処理、日本型は妥当 西川郁生 慶応義塾大学教授

資産をB/Sに計上される資格を評価する際に議論される「資産性」について、まずは「換金性」の面から「時価主義」視点で固定資産を見ます。しかし、それは「評価損(減損損失)」だけを強制する中途半端な時価主義的な見方でしかありません。同時に、固定資産(IFRSではのれんを除く)は、「費用性」の面から「定期償却」もされなければなりません。B/SからP/Lに資産価値を移す理屈が同時に2つある固定資産。とくに、その「換金性」に著しく欠ける「のれん」を適当に(本人たちは適正にと思っているはずですが)時価評価してはじかれる「減損損失」が、そもそも客観性にかけて、恣意的に認識基準を操作できるのも、仕方のないことなのです。それゆえ、センセーショナルに何千億円もの減損損失が公表されるのも自然なことなのです。それが制度会計的に、ステークホルダーのための会計情報のディスクロージャーになっているかどうかは置いておいて。。。(^^;)
財務会計(入門編)_減損損失と減価償却費の本質的違いとは? - 固定資産の資産性評価の考え方、時価主義と費用収益対応の原則の違い


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海外に技術流出を恐れ、海外資本への会社・事業売却を懸念する件について

■ 海外資本による日系企業の事業売却を恐れる事にどれだけの意味があるか?


中国の政治指導者、 鄧小平の言葉として「白猫であれ黒猫であれ、鼠を捕るのが良い猫である」というのがあります。
ここから、「海外資本であれ国内資本であれ、事業買収にお金を出してくれるのがよい資本である」と心底から考えています。
ホンハイによるシャープ救済の時も大いに議論されました。ジャパンディスプレイ設立の時も、この論点が背景にありました。

筆者は屁理屈屋なので、本当に理屈だけなのですが、外国資本が入る度に「すわっ、技術流出の恐れあり!」と騒ぐのは、純粋に経済的・経営的視点に立つと、どこに、そんな論拠が成立するのか? と本当に真剣に考え込んでしまいます。

1)買収でなくても、技術流出する可能性はある
 ・産業スパイ(ほとんどのケースで違法になる可能性大ですが、それは刑罰上の問題です)
 ・貴重な知財を握っている人材の異動(知財の持ち出しは当然刑罰の対象になります)

2)外国資本だけを特別視することの正当性はない
 ・特定の国籍の企業による買収だけを危険視するのは、外交上の問題をすり替えている
 ・外国籍の投資ファンドならば、傾向として批判が甘くなるのはなぜか? 理屈が一貫していないのでは?

現代は、グローバル資本主義の世の中です。お金(資本)は国境をいともたやすく超える存在になりました。国家より巨大な経済主体となったグローバル大企業による影響力行使はとどまるところを知りません。その力の行使が腹に据えかねたのか、タックスヘイブン活用や過剰な課税回避を目の敵にして、国家権力の方も「徴税権」をかざして、巨大資本を統制しようと「法の権力」で対抗しようとしています。

もはや、巨大資本は国家にも対抗できる存在になりました。それゆえ、どこかの主権に属すると一見思われる産業資本に日本企業が買収されるたびに大騒ぎすることは、もはや意味のないことといえます。どこかの国家主権の藩屏として、グローバル巨大企業に代表される産業資本が、特定の国家のために行動する・使役されるというはもはや幻想だからです。

とある主権国家の出資があるならば、特定の産業資本だけでなく、投資ファンドでも、当該国家主権の意を受けて行動する可能性が考えられます。それゆえ、その企業体(産業資本)の見かけ上の国籍が問題なのではなく、だれが出資者(株主)かが問題なのです。

何が言いたいのかというと、順風満帆な経営状態である日本企業があるとします。その株主構成は、外国人株主比率が50%あるとします。それでも、その企業は日本企業(日系企業)と一般的には考えられています。創始者が日本人だから? 日本国籍の従業員比率が多いから? 

「日本企業」という定義も曖昧なものです。「技術流出」というのも、どこからどこへの流出を危険視しているのか? グローバル企業はもはや国境を越えた存在です。

日系企業でも外資企業でも法人税を払ってくれる企業が主権国家にとって良い企業。

法人税はそもそも課税所得がないと徴収できませんね。 出資者の出自にこだわって、本当なら儲かるビジネスを儲けさせないとしたら、それこそ経済原理に反する行いです。そんなことを、法の力で捻じ曲げることは許されません。

国家主権、経済原理、資本構成、外交や国益問題、徴税権の行使。

そういうことをきちんと整理して考えていれば、特定の国籍を持つ(という幻想を抱いている)資本に日系企業やその事業が買収される意味、そして技術流出という面だけを強調して問題視する意味がどれだけあるのか? 企業活動の本質により多くの方が気づくことを願ってやみません。(^^;)

そんなこんなで、現役の経営コンサルタントが日々、思うところを綴っている兄弟サイトこちら。

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(大機小機)シェアリングエコノミーと税制 - 税制のキャッチアップまでのギャップを逆手に取った先行者利益のビジネスモデルもありです

■ タックスプランニングは、国際税務の専売特許ではない!



一般的に、タックスプランニングの語は、①税効果会計における繰延税金資産の回収可能性を裏づける試算をすること、②税金コスト(主に法人税)を最小化するスキームを立案すること、この2つの意味合いのどちらかで用いられることが多い言葉です。今回は、②の意味をもっと延伸して、③各種税制を駆使して、課税コストの最小化を狙ったビジネスモデルを構築すること、の意で、次のコラムを味わっていきたいと思います。

2017/2/23付 |日本経済新聞|朝刊 (大機小機)シェアリングエコノミーと税制

(注)日本経済新聞の記事へ直接リンクを貼ることは同社が禁じています。お手数ですが、一旦上記リンクで同社TOPページに飛んでいただき、上記リード文を検索すればお目当ての記事までたどり着くことができます

「2月5日付本紙によると、規制改革推進会議は「ライドシェア」の解禁を検討しているとのことだ。記事によると、ライドシェアは一般のドライバーが料金を取って自家用車で利用客を送迎するサービスで、急増する訪日客の交通事情への対応が背景にあるとみられる。」

新しいビジネスモデルを模索し、競合企業のどこよりも先行して新たな市場を創出し、追随者が出てきたときには、①圧倒的な競争優位で跳ね返す、または②そこまでに先行者利益を刈り尽し、次のビジネス開発への原資とする、という事業戦略が採用されることは多々あります。当然、パイオニアにはリスクもつきもので、その代表的なものに、税務リスクがあります。得てして、税務は新しいビジネスモデルを見越して整備されることは少なく、大勢は、新たなビジネスモデルを追随して税制を整えるしかありません。そのタイムラグを格好のビジネスチャンスとできるかどうか、それは企業経営者と財務・税務担当者の腕の見せ所となります。


■ シェアリングエコノミーが内包する税務リスク=税制タイムギャップ戦略とは?



税制が整備されるまで、従来の税制の枠組みの中で合法的に企業者利得を最大化することは、短期的な株主利益に忠実な企業行動なので、特にアングロサクソン流の経営術では当たり前のことです。これを「税制タイムギャップ戦略」とでも呼称しておきましょう。最近の例では、越境ECについて、2016年4月8日から中国政府による、課税や商品検閲を免れる直送モデルの代表例として、個人が行う「代理購入(代購)」の排除が目的の課税強化策が打たれ、代購ビジネスボリュームが激減し、日本のインバウンド消費に少なからず影響を及ぼしたことは、まだ記憶に新しいことと思います。

本コラムでは、「シェアリングエコノミー」に対する税務対応に関する問題点をかなりの網羅性で言及しているので、本記事を再整理する形で簡潔にまとめていきたいと思います。

配車サービスで有名なウーバーテクノロジーズは、日本でのビジネス展開を何度も当局の規制により掣肘を受けています。

● 2015年4月
2月から福岡市で始めた配車サービス実験が「白タク」にあたるとして、国土交通省が中止を指導

2015/4/3付 |日本経済新聞|朝刊 ルール破りか革新か ウーバー騒動、日本上陸(真相深層)

(同記事添付の「米ウーバーが福岡で実施した実験の仕組み」を引用)
20150403_米ウーバーが福岡で実施した実験の仕組み_日本経済新聞朝刊


● 2016年2月
富山県南砺市で、訪日客の受け入れ体制を充実させようと田中幹夫市長主導で予算計上のプランを発表。これにタクシー業界がかみつき、市議会議員へ根回しして、市が3月に実験予算を撤回

2015/4/3付 |日本経済新聞|朝刊 ルール破りか革新か ウーバー騒動、日本上陸(真相深層)

個人が持つ遊休資産(スキルなどの無形資産も含む)を使うサービスは、遊休資産の活用による収入を貸主にもたらし、かつ同時に借り主の利便性も高まります。提供者と利用者の双方に新たな価値を生み出す「シェアリングエコノミー」は国際的にも注目されている新たなビジネスモデルです。

(参考)
⇒「シェアエコノミーとギグ産業における規制と税制の対応とは - エアビー、ウーバー、ビール系酒税、TV録画代行を例にとって

しかし、シェアリングエコノミーを実践した場合、従来の税制では、「個人事業者」と「被雇用者」の識別が曖昧になり、所得税および法人税の双方でどういう課税体制を採ったらよいか、制度設計に苦慮しているところです。税制が整うまでの隙間を逆手にとって企業者利得を最大化しようというのが、税制タイムギャップ戦略なのですが、ウーバーテクノロジーズについては、吉と出るか凶と出るか?


■ ウーバーの税務リスク=税制タイムギャップ戦略を簡単に整理すると?



ウーバーのビジネスモデルについて、税制に関する課題の前に、配車サービスに参加するドライバーに対して、労働法規や社会保険料の問題も指摘されていますが、税務ではどうでしょうか?

(1)所得税
① 徴税コストをかけずに公平に課税する方法
自家用車でウーバーの運転手をして所得を得る人の情報をどうやって税務当局は集めるのか?
ウーバーに源泉徴収義務を課すことが可能なのか?

② 給与所得と事業所得の区分
・被雇用者(サラリーマン)と個人事業主の線引きが曖昧になる
・確定申告で計上する経費に違いが生じる
- 事業なら必要な経費を差し引いた額が所得
- 給与なら給与所得控除額を差し引いた額が所得
・消費税の課税区分が異なる
- 事業所得は課税対象取引
- 給与所得は課税対象外
・源泉所得税額の違い
- 事業所得は一定の「報酬」について源泉が必要(税率は10%が一般的)
- 給与所得は「給与所得の源泉徴収税額表」に従う

(2)消費税
・ドライバーが個人事業主ならば、事業規模により免税事業者になり得る
・ドライバーが被雇用者ならば、ウーバーが消費税の納税義務を負うことになる

(3)法人税(国際税務)
・PE課税
「PE」(Permanent Establishment)とは、恒久的施設のことで、事業を行う一定の場所等を指します。恒久的施設は、非居住者および外国法人の課税関係を決める上での大きな指標となります。つまり、非居住者および外国法人が日本国内で事業を行っていても、日本国内に恒久的施設を有していない場合には、その非居住者および外国法人の事業所得は日本で課税されることがないのです。これを「恒久的施設なければ課税なし」といって、事業所得課税の国際的な基本ルールです。

日本の場合は、
①「支店PE」支店、出張所、事業所、事務所、工場、倉庫業者の倉庫および鉱山・採石場等天然資源を採取する場所
②「建設PE」建設、据付け、組立て等の作業、またはその指揮監督の役務の提供を1年を超えて行う場合のその場所
③「代理人PE」国内に自己のためにその事業に関し契約を結ぶ権限のある者で、これを常習的に行使する者や、商品等の資産を保管し顧客への引き渡しを行う者、あるいは注文の取得等の重要な部分をする者
(法人税法141条、法人税法施行令185条、186条、所得税法164条、所得税法施行令289条、290条)

という建付けになっています。

しかし、ウーバーは、インターネットで配車するというプラットフォームを提供する会社であるため、ネットが発達した時代に日本国内に法人をつくる必要はなく、ましてや課税の根拠となる子会社や支店なども置かずにビジネスを展開(集客と代金回収)でき、現行制度では法人課税を逃れられると考えられます。

「現に米アマゾン・ドット・コムは日本の消費者を相手に大きな利益を得ているが、日本で1銭も法人税を払っていない。米国に本社を置くウーバーは、タックスヘイブン(租税回避地)のオランダに中間持ち株会社をつくり、そこに無形資産を移して欧州でビジネスを展開しているようだ。」(同記事より)


■ シェアリングエコノミーとPE課税



パナマ文書、タックスヘイブンと、最近では国際課税についても注目が集まっています。

2016/10/3付 |日本経済新聞|朝刊 税逃れ防ぐ国際ルール始動 日本企業対応大詰め

「多国籍企業が各国の税制のずれを利用して課税逃れをするのを防ぐため、国際課税ルールを見直す「BEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクト」が実施段階を迎えている。各国は国内法への反映を進めており、日本の2017年度税制改正でも焦点の一つだ。日本企業は対応を迫られる中で、欧米より低かった税務戦略への意識を高めつつある。」

(同記事添付の「15の行動計画と各国に対する拘束力の強弱」を引用)
20161003_15の行動計画と各国に対する拘束力の強弱_日本経済新聞朝刊


上表にある「行動7:課税対象となる恒久的施設(PE)認定の人為的回避の防止」「行動1:電子商取引の課税上の課題への対応」が、本件への当局からの課税強化の目玉になっています。

「現行の税制度はシェアリングエコノミーに追いついていない。ニュービジネスの芽を摘むことなく、適正公平な課税の検討を国際社会と連携しつつ進める必要がある。」(冒頭記事より)

シェアリングエコノミー等が経済・企業活動に占める比率がこのまま大きくなっていくとしたら、従来の法人単位の課税が連結グループを対象とする「連結納税」「グループ法人税制」制度へ移行しつつある国内課税の進化がさらに進み、課税当局が国民国家の枠を超えて、国際組織そのものへ昇華する日もそう遠くないと推測します。

足元では、国民国家(ネイションステート)から、EUなどの広域政治経済単位へ統合する方向から、一時的に時計の針が逆回転し、EUからの英国の離脱、トランプ大統領の誕生、フランス大統領選におけるEU離脱支持候補の優勢などが観察されています。

しかし、さらに巨大化する多国籍企業、国境をいとも簡単に超えるネット技術に基礎を置く企業活動(EC等)の隆興、ネットワーキングする経済活動(シェアリングエコノミー、クラウドソーシング、クラウドファンディング等)に即応して、消費者としてではなく、福祉サービスを享受したい一般市民の生活を守るための原資獲得目的の課税や各種公共サービス提供の実体として、国民国家というフレームワークは時代遅れとなりつつあると思います。
(おっと、経営・管理会計の枠組みを超えて、趣味である国際政治学の領域に言が進んでしまいました)(^^;)

(注)職業倫理の問題から、公開情報に基づいた記述に徹します。また、それに対する意見表明はあくまで個人的なものであり、筆者が属するいかなる組織・団体の見解とも無関係です。

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コンサルタントが顧客からプロコン問題・選択肢問題を突き付けられたときの正しい態度とは?

■ あなたは、顧客や上司から課題解決策の提示を求められたときにどう回答していますか?



経営コンサルタントを生業にしていると、常にクライアントから質問を受けます。例えば、管理会計制度の再構築プロジェクトにおいて、

「本社費の配賦基準として、A案:在籍人員数がいいか、それともB案:売上高がいいか?」

並みのクライアントならば、「A案とB案のメリット・デメリット対比表を作成してくれ」と作業要求し、同じく並みのコンサルタントならば、一生懸命に与えられた命題に対して、メリット・デメリット表(プロコン表)を作成して顧客の期待に応えようとします。このコンサルタントの対応姿勢のどこに問題があるか理解できますか?

何らかのクライアントからの作業要求、解決施策提案要求について、我々コンサルタントが留意すべきなのは、そのようなお題が内在的に持っているジレンマというか、構造的な落とし穴への対処法を必ず応答に練り込んでおく必要があることなのです。

「A案かB案かどちらが良いか回答をくれ」という類の命題を提示された時、

(1)フレームワーク問題
(2)クライテリア問題
(3)適切性問題(解決性問題)


の3層構造でその命題が成り立っていることを意識して、回答を用意しなければなりません。


■ クライアントから提示される命題の3層構造とは?



(1)フレームワーク問題
そもそも、前章で例示した命題は、最初から「本社費」を「配賦」することが大前提になっています。そもそも、何のために本社費を配賦しなければならないのでしょうか? そして、配賦後の原価または損益情報を誰が何の目的で使用するのでしょうか? 命題が与えられたら、それを一生懸命、証明・解答することに傾注してしまう。まさしく、受験勉強におけるテスト訓練の負の賜物です。まずもって、提示された問題の真偽や意図を疑うことを知らないのです。

小職ならば真っ先に次のように、作業依頼に対して質問で返します。
「どういった目的で本社費を配賦しなければならないのですか?」
言外に共通費を配賦して得られた損益情報の資料性にそもそも疑いを持っているからです。

(2)クライテリア問題
命題を疑うことを知らない若手コンサルタントから、次はこのような相談を受けるのが常です。「メリット・デメリットが思いつきません。過去に同じような問題を扱った事例はありませんか?」これも、受験勉強の弊害です。過去問をいくつか解けば、正しい答えが導けるという安直な考え方です。

間接費の配賦基準の選定ポイントとして、例えば、
① 資料の入手困難性や経済性
② 配賦目的への適合性
③ 配賦結果利用の他業務への影響度
など、判断基準・評価基準(クライテリア)を先に考えるべきです。その判断軸は、その該当する命題をそもそも思いついたクライアントの動機(経営課題)、または実行した際の運用難易度、実現した時の関係者のリアクションなど、その命題から一歩引いたところから、命題が包含されるビジネスや経営環境全体から、俯瞰して命題を眺めないと、その命題自身を評価するためのクライテリアを思いつくはずがないのに、、、

(3)適切性問題(解決性問題)
この層まで来て初めて、真正面からメリット・デメリットが何かについて取り組む段階になります。本稿ではその所作全体まで全ては言及できませんが、秘訣を簡単に言うと、

「その結論が経営課題を解決する能力があるか」(課題解決性)
「その解決策が経営課題と直結しているか」(内因性)
の2つを意識するようにしています。


■ 解決策や分析手法を知っているとつい使いたくなる誘惑に負けないようにする



管理会計のひとつに「意思決定会計」という分野があり、まさしくA案・B案を比較して、相対的に良案とされる方を選択する技法として、「差額収支計算」というものがあります。例えば、

「その受注は受けるべきか、辞退するべきか」
「外部から購入するか、自社工場で内製するか」など

「(2)クライテリア問題」として、差額収支計算する際の基準として、「キャッシュフロー」「会計的利益」「企業価値」などをまず選択してから、差額収支計算を実行します。若手の人は、差額収支計算を教科書で習ったら、すぐに使いたがります。しかし、その前に、そもそもクライアントが「キャッシュフロー」を問題視しているのか、それとも「会計的利益」を問題視しているのか、それを正しく把握しないと、どんなに複雑で綿密な計算モデルを活用しても、導かれた回答は的外れなものになってしまいます。

しかしながら、キャッシュフローが最適解導出のクライテリアとして仮合意したとして、例えば「その受注は受けるべきか、辞退するべきか」という命題について、キャッシュフローをより多く生み出す方の選択肢「辞退」を正しく選んだとしても、それが顧客の経営課題を真に解決するものとは限らないことに留意すべきです。

その顧客が、従業員の教育不足・訓練不足・経験不足が喫緊の経営課題として認識していた場合、たとえキャッシュフローが悪化するからといって、受注機会を回避したら、従業員の教育機会をみすみす逃してしまうことになってしまいます。それは中長期的に見て、その顧客の市場競争力を削いでしまう結果になりかねません。

「A案とB案のどっちがいいか提案してくれ」と尋ねられて、
「どうしてその命題をいま取り組むべきなのですか?」とか「C案じゃダメなんですか?」という切り替えしができるコンサルタントになれれば、並みの・・・を卒業できると小職は考えるのですが、如何でしょうか。


■ (蛇足)仏典にある頓智(とんち)をビジネスに当てはめるのもリスクがありますが、、、



とある仏典にこういうくだりがあります。
「私(兄)には、5歳年の離れた弟が一人います。どっちが先に生まれたか分かりますか?」
普通に考えると、兄の方が5年も先に生まれたと考えるのではないでしょうか? しかしですね、「兄」という存在(概念)は、「弟」がいてこそ成立する相対的な存在という視点を持っていれば、「同時です」という正しい解答を導き出すことができます。

最初の問いを聞いた際に、「あなたは、二人兄弟ですか?」と、さらにフレームワーク問題に対する質問ができれば上出来なのですが。

蛇足の蛇足。
「私には、同時に同じ母胎から生まれた弟が一人います」
「あなたは、双子なんですね」
「いいえ、同時にもう一人妹が生まれていたので、私たちは三つ子です」

皆さんの職場では、こういうのが笑い話にできているビジネス現場であることを心の底から信じてやみません。(^^;)



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ビジネスパーソンに必要なのは、「伝える力」か「聞く力」か?

■ クライアントや上司とのコミュニケーションは大切です


筆者自身がコンサルタントとして、現場で様々な職種や職位(タイトル)の人と直接会話し、プレゼンテーションを行い、報告書を提出する。コンサルタントに関わらず、ビジネス上、コミュニケーション(相互の意思伝達、相互理解)は、仕事を進める上でとても大切な要素です。

それゆえ、ビジネスシーンで使えるフレーズ集や、生産的コミュニケーション方法論といったビジネス書が後から後から出版され、様々な著者が実体験から来る経験則や研究成果を披露しています。うまくクライアントや上司と会話ができないビジネスパーソンが競ってそういう類の書籍を買い求め、自分磨きを試みるのですが、筆者を含め、上達している実感が得られることは少ないようです。(^^;)

そこで、シンプルに「ビジネスコミュニケーション」を理解するために、ここは大胆に、コミュニケーション要素を2つに大別して、どっちがあなたにとって優先的に対処すべき課題かを意識してもらうのが、コミュニケーション上達者になる早道かもしれません。


■ コミュニケーション力は、「聞く力」と「伝える力」から構成されている


社会学やコミュニケーション言論など、学術的な書物をひも解いても、コンセプトや学術用語ばかりで実用的ではないし、逆に、実用書では、ある局面で、特定のフレーズで回答する、パターン集の寄せ集めで、用例と同じ場面に出くわす可能性は著しく低く、そのすべての用例を覚えるだけでも面倒。。。

ここは、ズバリ、「聞く力」と「伝える力」の2点に焦点を当てましょう。さらに、その内容を確認して、自分の現況を見て、よりどっちが自分にとって大切か、たった一つに絞り込んで、集中トレーニングした方が上達が早く、効果的というものです。

(1)聞く力
① 相手があなたに何を伝えたいと考えているのかを理解する能力
② 相手があなたに伝えたメッセージに乗せられた真意を読み取る能力


①について
話者が、自分の立場や境遇、所感について、ただ「共感」を求めている場合、いかに建設的な提案を示しても、相手には何にも響きません。「へー、なるほど、そうですか、それは大変でしたね(素晴らしいですね)」という気持ちを口頭もしくは態度で示せば、それだけで相手は大満足です。また、「共感」ではなく、「解釈」を求められる場合もあります。
・事実認定:Factは何か、本当にA=Bか、現状の課題を全て洗い出し、抜け漏れが無いか
・価値判断:あるべき理想形は何か、何を理想形とするかの判断根拠(クライテリア)は正しいのか
・政策提案:どうすればよいのか、将来に向けた施策立案は、現状の課題を解決する方法とは

人が相手に話を持ちかけ、期待している返ってきてほしい言葉は、大別して、
「共感」「事実認定」「価値判断」「政策提案」の4つのいずれかです。

②について
暗喩などに表れるように、表面的な言葉遣いの裏に潜む真意を読み取ることも大事です。「A事業部の売上が伸び悩んでいるのだけれど、そういう販売施策を打てばいいか?」という問いに対して、「その場合、●●という販売促進施策を採用すればよい」と意気揚々と回答したことはありませんか?

その問いの裏に潜む真意は、
「A事業部を管掌しているB取締役の処遇をどうしたらよいか」
「A事業部の商品ラインナップに問題があるので、マーチャンダイジング担当者を変えたい」
「A事業部に将来の幹部候補のC部長を投入して、スピンアウトさせ、事業拡大させたい」
というものかもしれません。

上記①②を問わず、相手の真意や問いかけの意味を取り違えた場合、どんなに素晴らしいアイデアでも、どんなにそつのない用語を選んだとしても、相手があなたの回答に満足することは決してないでしょう。ただひたすら、あなたの「受信力」を高めてください。



■ コミュニケーションで、「伝える力」は結構いい加減。要はあなたの想像力


残る一つは「伝える力」。これは、言葉の通り解釈すると、立て板に水のように、とうとうとよどみなく会話する表現力や、決めゼリフ、特定のフレーズなどを駆使することのようにイメージされます。しかし、そういったものは「伝える力」の本質では決してありません。

「伝える力」は、「想像力」以外の何物でもありません。あなたは、自覚・無自覚を問わず、この世の理(ことわり)を認知しています。決してあなたの口から発せられる「言い方」の問題ではありません。

大切なのは以下の2つ。

① 分かっていることの4分の1しか相手に伝わらない
仮に、自分の頭の中で理解している物事が100%とします。あなたはその知識・理解を相手に伝えようと、口頭説明したり、文章やプレゼンテーション資料という視覚情報に落としたりします。その段階で、あなたの脳内になる知識や伝えたい要点は、情報量が50%に半減します。さらに、その媒体(口頭を含む)から情報を相手が汲み取る際に、相手の脳内での理解度がさらに半減します。つまり、あなたの脳内にある知識・理解は、相手の脳内に入り込むまでの間に、情報量や正確性は4分の1に減衰するのです。この事実を承知し、4分の1になっても支障がないように、予め、心の準備、仕事の段取りをつけておく必要があります。

② あなたが理解していることしか伝えられない
例え、4分の1に減衰したとしても、そもそもはあなたの脳内にある情報を整理して相手に伝えることになります。あなたが理解していないこと、知らないことは相手に伝えることはできません。それゆえ、あなたは「伝える力」を養成するために、バリバリ勉強して、脳内に知識や方法論を蓄えておく必要があります。Inputの質と量と継続力が大事になります。世の中で必要とされる知識は絶えず変化するものですから。




■ 究極の選択。「聞く力」と「伝える力」のどっちを優先すべきか?


最近のビジネスパーソンは大層忙しいそうなので、「聞く力」と「伝える力」の両方を同時並行で鍛える時間とエネルギーはそうそう捻出することは難しいようです。そういう場合は、どちらかを優先して身につけるように努力する必要があります。でもそれは人それぞれでしょう。というのも、聞く力と伝える力のバランスや習熟度は個人によるものですし、何かを身につける際には、努力と成果が常に正比例で増加せず、かけた努力の割には成果が上がらない、努力効果逓減の時期というものが必ず生じるものだからです。

それでも、あえて、筆者の私見を加えるなら、「聞く力」の習得・レベル向上の方を優先すべきでしょう。まず、相手が何を言っているか、こちらに何を求めているかを正しく理解しないと、すべてのコミュニケーションは成立しませんので。自分自身に「伝える力」がまだ備わっていない場合は、正しく相手の言葉を聞いた上で、適切な処置を同僚や上司にヘルプを求めることだってできますし。

ちなみに、上記で紹介した2つの書籍の著者。お互いに自他ともに認める犬猿の仲なのだそうです。その影響でしょうか。全く正反対の書名で競うようにベストセラーを出したのは。(^^;)



さてさて、こういうコンサルティング現場のお話、管理会計のお話を含め、筆者がほぼ毎日更新している兄弟サイトへも足をお運びください。(^^;)

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管理会計はどこまで経営に役立つか?

■ 管理会計は本当に経営の役に立っているのか?



私は、「管理会計」が個人的に最大の趣味であり、ビジネスキャリアとしても最も長く、現在の職業としています。そして、人によって「管理会計」の定義が異なり、「管理会計」に対する思いもそれぞれであることも知っています。それゆえ、これから吐露する「管理会計」に対する思いは、あくまで個人的な意見であることも自覚しています。

私が「管理会計」に出会って現時点で26年が過ぎました。四半世紀以上も、管理会計学の学徒として、管理会計の実務家として、管理会計のコンサルタントとして、26年過ごしてきた個人的な考えとは、いささか極論に聞こえることを承知で申し上げると、

(1)「管理会計」は大して経営の役に立たない
(2)「管理会計」よりも経営やビジネスに重要なことはたくさんある
(3)「管理会計」は使う人のレベルにあったものにすべきである



(1)「管理会計」は大して経営の役に立たない
ビジネスにおける勝利の方程式があるとしたら、経営学の大家であるドラッカー氏が言うように、「顧客の創造」の一言に尽きると思います。これは氏の「企業の目的とは?」という自問自答に対する答えでもあります。そして、「企業の目的は利益を上げることではない。結果として利益がついてくるのだ」という言説にも大いに賛成するところです。
 つまり、「管理会計」を使って、細かいセグメントでどれくらい儲かったか、を把握できるようになったとしても、それは企業活動の結果をより詳細に見ているだけで、その数字ができる前に、既に企業の目的も達成されているし、勝利したかどうか(結果として儲かったかどうか)は、既に定まっていると思っているのです。

(2)「管理会計」よりも経営やビジネスに重要なことがたくさんある
結局のところ、「管理会計」で把握できると考える会社内における諸所の活動の数字は、あくまで結果であり、どういう活動をしたらいいか、結果としての利益を得るために、考えるべきことは、マーケティングやイノベーション、効率的なオペレーション等だと思うのです。それは、「管理会計」で結果数値を眺める前に、リアルに現場でビジネスをやっている人なら、肌感覚で分かっているのではないか、そう考えています。

(3)「管理会計」は使う人のレベルにあったものにすべきである
「管理会計」の領域では、予算管理、原価管理、収益性管理、財務管理等、企業内の様々な計数、特に金額換算された数値を扱います。詳細な予実管理したから高収益体質になるのではなく、高収益体質になるために、予実管理をするのです。では予実管理とは何か?
 これは、あくまで個人的な見解ですが、

「社会的意義と投資収益性が相応にあるビジネスプランを立てて、そのビジネスプランの成功要因や成功の程度を知ることで、当初のビジネスプランを結果評価し、次のビジネスプラニングに活かす」

事だと考えています。それゆえ、自分自身が理解できる、納得できるビジネスプランのストーリーを会計的数字で認識できる必要があります。つまり、四則演算しか分からない人には、加法・減法で、微積分が分かる人には極限値で、理解できる数値を示してあげる必要があるということです。背伸びをして、同業や他業種の成功していると考えられる企業で実践されている「管理会計」の仕組みをものまねしただけで、自社の成功がもたらされることは決してないでしょう。

先端技術の革新で競っている会社は、どうやったら新技術をどこよりも早く開発し、製品化できるかが重要成功要因(CSF、KSF)であり、コモディディ商品を取り扱っている会社は、どこより生産効率を上げたり、物流やマーケティングの工夫でお客に手に取ってもらいやすさで勝負すべきなのは自明の理でしょう。

最後の一言、
「経営に一番大切なことは、自社にとっての重要成功要因が何かを見抜くこと。管理会計はその目利きの検証程度にしか役立たない」


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ESG投資やエシカル消費という言葉が無い世界へ

■ 今の特別を未来の当たり前に



株式投資の世界では、ESG投資、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に配慮している企業を選別して行う投資の重要性が主張され、実際にその種の投信ファンドが高成績だったりしています。また、環境や社会に配慮した製品やサービスを選んで消費することを、「エシカル(ethical)消費」と呼んだりします。具体的には、途上国の労働者の生活水準向上を目指し、搾取的な取引条件を撤廃(フェアトレードという)して適正価格で仕入れた商材を好んで消費することで、一般的な経済的取引から途上国労働者の生活水準向上を可能にする消費者行動を意味します。

「社会起業家」として、社会貢献に寄与するプロジェクトを商業ベースで行うことの意義を重視して活動する起業家たちの活躍を見聞する機会も増えてきました。資本主義は、サブプライム危機以降、行き過ぎた「強欲資本主義」として批判の矢面に立っている反面、ある意味人間の本質を構成する「欲」をトリガーに、社会善に役立てようとする前述のいくつかの試みに、留飲を下げられる部分も確かにあります。

経営コンサルタントとして、企業経営のあり方について長年、数多くの経営者や意欲的なコーポレートスタッフと議論を重ねてきた経験から、ひとつ感じていることがあります。株式会社のゴールは利益を稼ぎ、それを資本主(株主や金融機関)にお返し、預かったお金の受託者責任を全うすること。それを近視眼的に、重要目標達成指標:KGI(Key Goal Indicator)として目標設定したものがROEやROIC等です。果たして、ステークホルダーとの企業戦略やバリュー、ミッションの共鳴無しに、そうしたKGIの達成は可能なのでしょうか?

KGI達成の前には、必ず、重要業績評価指標:KPI(Key Performance Indicator)が存在します。KGIで設定している財務的成功の前には、高い従業員満足と企業ミッションへの共感が必要で、そうした高いモチベーションに支えられた従業員の意欲的な業務姿勢の結果、高い顧客満足が得られます。顧客からの高い支持(ロイヤリティ)があってこそ、短期的には高い利益率を、長期的にはゴーイングコンサーンとしての財務体質強化を果たすことができるのです。

冒頭のESG投資、エシカル消費の話に戻りますが、これらは、レピュテーションリスク対策といった消極的な話ではなくて、企業がゴーイングコンサーンとして永続的にステークホルダーからの支持を得るための必須条件となるものです。それゆえ、どの企業も当たり前のように取り組むべき事項で、ことさらESG投資、エシカル消費というネーミングの必要がない企業社会の到来に我々は進んでいくべきなのです。



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