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サプライチェーン管理(1) - SCMと在庫は切っても切れない仲

■ 製造業だけの問題ではない「在庫」のお話し

経営管理(基礎編)
今回から、「サプライチェーン管理」のお話をします。本シリーズでは、経営管理の領域として、

① 事業ポートフォリオ
② エンジニアリングチェーン
③ サプライチェーン
④ 組織

の4つがあるとお話しました。

経営管理(基礎編)_経営管理対象

各論として、「前回」まで①の「事業ポートフォリオ」のお話をしましたが、次は②を飛ばして③の「サプライチェーン」になります。基本形としては、お客様にお届けする「製商品」の「在庫」の在り方でパターン化してお話します。

まずは「製造業」を例にした一般論で概要をご理解頂きたいと思います。すると、「コンテンツ産業」「流通業」「サービス業」に興味関心がある方は、「在庫」すべき顧客への提供価値を体現するものが、物理的な実態がなく、デジタルデータだったり、同時消費性の強いサービス行為そのものだったりするので、業界実態にそぐわないとお感じになられるかもしれません。

しかし、「お客様に必要な時に必要な価値を提供する」行動には、共通的な考え方が必ず存在します。本シリーズではその基本概念を説明します。業界ごとの各論は、別シリーズで取り上げる予定です。

さらに、②を後回しにした理由は、③で「在庫」の持ち方が理解できてこそ、②で「商品・サービス」のスペック情報の管理手法の秘訣が理解できる、と筆者が考えているからです。

それでは、以降の章にて、サプライチェーン管理の概要のお話から始めたいと思います。


■ 「SCM」って何の呪文?

「SCM」とは「Supply Chain Management(サプライチェーン管理)」のことで、製造業を前提した説明としては、「原料の手配からお客様の手元に製品が届くまでのプロセスの効率化と全体最適化をはかること」と一般的に言われます。

分かりやすく図解すると、次のようになります。

経営管理(基礎編)_SCMの目的と効果 

1.SCMの目的
慢性的物不足で、高度経済成長下の旺盛な需要があった、作れば売れる時代は終焉を迎えました。有効需要の減少により、生産能力の方が慢性的に顧客需要より大きい現在、「ムダなく、顧客ニーズに対応して、利益を上げながらモノを供給する」ことの重要性が高まっています。

※ 「モノ」とは、有形物のみを意味していません。ユーザ(顧客)は、レビット風に言うと、「4分の1インチの電動ドリルを100万個も欲しかったわけではない。100万個の4分の1インチの穴を開けたかっただけだ」 
電動ドリルを100万台売るのではなく、ユーザの自宅や工事現場に赴いて、ユーザの代わりに4分の1インチの穴を開けるDIY代行サービスを提供することでも顧客満足は満たされるわけです。

2.SCMの効果
① 顧客の視点
顧客からすれば、欲しい時に欲しいモノが手に入れば、顧客満足が得られます。この顧客満足を最大化すること、これが顧客視点からのSCMの効果です。

② 企業の視点
ここは、会計的に3つにブレイクダウンしました。
・販売機会を逃さない - 売上高の最大化(欠品を起こさない)
・コスト低減 - 廃棄されるムダな在庫を作らない、物流費を抑制する(カラのトラックを走らせない)、生産の平準化による単位あたり固定費を最小化する、ムダな倉庫を作らない(減価償却費・維持費の削減)
・資金滞留を最小化 - 在庫期間を最短化(原材料、仕掛品、製品すべて)

資金については、少々説明が必要なようです。顧客に製品をお届けするためには、まず原材料を仕入れ、製品化のために加工費を支出、そして製品在庫として倉庫に保管、ようやく売り上げた後、売掛金回収や手形が落ちるまで、材料費や加工費に対して支払った資金が回収できません。支出したお金がなかなか回収できないということは、別の用途でお金が必要になった際、その資金調達のために、銀行から借り入れを行い、またまた余計な支払利息が発生するかもしれません。ですので、企業が在庫を持っているのは、支払ったお金に利息も付けずに自社倉庫にしまっておくことと同義です。キャッシュフロー改善のためには在庫低減、在庫低減のためにはSCMの実践、という理屈なわけです。

③ サプライヤーの視点
サプライヤーも独立した企業なので、企業としてのSCMの効果に対する見方は、②企業の視点に含まれます。あえて、③を独立させたのは、本当にSCMの効果を最大限発揮させようとしたら、会社の壁をぶち壊して、原材料の調達から、エンドユーザの手元に配送するまで、関係する企業全体の問題としてひとつのSCMとして考える。そうすると、そのビジネスにかかわった企業全体が儲かりまっせ! ということを強調したいがためです。

関係企業の皆がWin-Winになるためには、お互いの情報を共有し、十分な準備時間を確保したうえで準備態勢を整えて、自社の番が来たら、最短の時間でかつ最小コストでサプライチェーン上の役目を果たす。そうなることが、SCMが一企業内で完結させず、企業間をつなぐチェーンとして機能する本来の意味となります。


■ 「在庫」が必要な時とはどんな時ですか?

前章であえて、小難しいSCMの定義を行いましたが、極言すると、SCMとは「在庫」を徹底的に無くすことです。本当は「ムダ」を無くす、と言いたいのですが、生産管理の分野では、「ムダ」にもいろいろ種類があるため、ここではその詳細をすべて解説するわけにはいかないので、簡単に「在庫」と言い換えています。

ということは、「在庫」が一切不要なビジネスモデルで商売をすれば、「ムダ」は最小限になる? 基本としてはその通りです。ではなぜ、現実には「在庫」が世の中に溢れかえっているでしょうか???

その理由は、「需要と供給のギャップを在庫で調整しているから」

需給ギャップにも、いろいろあります。ここはタイミング(時)だけ見てみましょう。
(SCMの目的チャートを確認してみてください。「時」「場所」「量」「モノ」「品質」とSCMが調整するべき要素は最低限で5つはあります)

「需要のリードタイム」と「供給のリードタイム」のギャップを埋めるのが「在庫」です。

経営管理(基礎編)_在庫が必要になる時とは 

サンドウィッチ:
あなたが、コンビニにサンドウィッチを買いに行ったとき、陳列棚にサンドイッチが無ければ欠品です。売り逃し、販売機会の喪失です。でも、コンビニチェーンは、あなたが、その時間にサンドイッチを買いに来ることが予想できません。そもそも何個、誰が買うのかわからない。でも一日3回の食事をとりそうな時間帯には、サンドイッチが大体何個ぐらい必要とされるのかある程度分かる。ならば、注文される前に見越しで作りだめしておいて、「在庫」として陳列棚に保管しておけばよろしい。あなたは、買いたいときに陳列棚に保管してあるサンドイッチを手に取るだけです。

「供給リードタイム > 需要リードタイム」 → 在庫が必要


クリスマスケーキ:

一方で、名前入りのクリスマスケーキの場合はどうでしょう? あなたは、かわいい子供のために、子供の名前が入ったアニメキャラで装飾されたクリスマスケーキを12月上旬に買いたくなったとして、早速コンビニに出かけて予約カードに必要事項を記入します。コンビニは、予約カードを受け取ってから、いそいそと小麦粉と生クリームを手配して、12月24日の受け渡し時間の17:00にあなたにお子さんのネーム入りのクリスマスケーキを手渡せばよいのです。あなたのお子さんの名前入りのクリスマスケーキを何個も作って陳列していても、よっぽど奇特な人以外、そんなケーキには目もくれないでしょうから、コンビニもそんなケーキを在庫しておく必然は無いのです。

「供給リードタイム < 需要リードタイム」 → 在庫が不要

今回は、「SCMと在庫は切っても切れない仲」の説明をしました。次回は、「在庫の持ち方によるビジネスモデルの分類」のお話をします。
経営管理(基礎編)_サプライチェーン管理(1)- SCMと在庫は切っても切れない仲




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事業ポートフォリオ管理(3) - ポートフォリオ組み換え方法

■ 事業ポートフォリオの組み替え手順

経営管理(基礎編)
これまで事業ポートフォリオ管理として、2回説明してきました。

⇒「事業ポートフォリオ管理(1)- 経営者が管理したがる理由
⇒「事業ポートフォリオ管理(2)- 分散投資に勝つ方法

今回は、「ポートフォリオ組み換え方法」と題して、どういう判断基準で経営者が事業ポートフォリオを入れ換えようとするのか、そのメカニズムを説明します。

その手順は、

① 企業成長の「時間軸」- 将来予測
② ターゲット市場における「競争状態」- 現状分析
③ 事業間の「資源配分」 - 組み換え実行

となります。

これは、1970年代にボストンコンサルティンググループ(BCG)が開発した手法です。約40年前の年代ものですが、基本的にこれを超克する汎用的手法は今のところ見当たりません(業界特化のものならいくつかあるのですが、、、)。この領域では、1980年代のM.ポーター様の競争戦略の登場前のものを語らざるを得ません。


■ 企業成長の「時間軸」の予測

まず、自社の利益成長の時間軸での将来予測ができないと、自社における事業の枠組みをこれからどうするか、考えることもできません。「こういう市場に、あと●●年、これくらいのシェアでとどまれば、利益が●●%位、年率で成長するか、もしくは利益額●●が達成できるのか」と、将来利益を定量的に予測する必要があります。

そのためのツールとして、「前回」登場したものに、「経験曲線(学習曲線)」があります。
<下記に再掲>

経営管理(基礎編)_経験曲線

このままの経験を積めば、●●年後に、単位当たりのコストが●●円だけ下がる。そうすると、●●年後に目標とする利益額に到達できる」と、将来稼得利益をある程度読めるようになります。

例として、「ムーアの法則」が挙げられます。インテル社の共同創業者であるゴードン・ムーア氏が1965年に「集積回路上のトランジスタ数は、毎年2倍になる。それにまつわるコストは半分になる」と論文発表しました。
(詳細については諸説あるので、各自検索サイトでお調べになることをお勧めします)

コスト削減率が毎年分かるなら、それに比例して、販売単価も下落し、それでも儲けるためには集積回路の微細化投資に毎年いくらまでならかけても儲けられるか、会社内で計算できるはずだ、という論法です。

次のステップとして、現在とどまっている市場、これから進出予定の市場の成長性を推し量る必要があります。前段で定量化した経験曲線を、進出・退出・維持市場の成長率(シェアはいったんそのままとして)で重みづけるのです。

経験曲線から得られる利益率 × 当該市場の成長率 = 当該市場で自社が享受できる利益成長率


では、検討対象市場の成長率はどのようにして推し量るのでしょうか?
こちらも確立した手法があって、ロジャース教授発案(1962年)のイノベーター理論による「プロダクトライフサイクル(PLC:Product Life Cycle)」のチャートで描画してみます。

経営管理(基礎編)_イノベーター理論によるPLC

この図が言いたいことは、どの市場でも似たような顧客層分布になるので、綿密に市場調査しておけば、5層に区分されたユーザ分布を丹念に追っていくことで、ひとつの市場の成長度が測定できるということです。

ちなみに、ちょっと名前が紛らわしいのですが、ジェフリー・A・ムーア氏が1991年に「キャズム理論」ということで、ハイテク産業においては、「アーリーアダプダー」と「アーリーマジョリティ」との間に、超えることが難しい「深い溝(キャズム:Chasm)」があるという説を唱えています。こういう風に、特定の産業ごとに応用編はありますので、そこは自社が相手をしている市場については、自社の観察により、市場成長率を予測する必要があります。

こうして、自社の経験曲線と顧客層分布から、ターゲット市場における自社の想定獲得利益額が読める、という理屈になるわけです。


■ ターゲット市場における「競争分析」

「経験曲線」から「相対的市場占有率(シェア)」を横軸に、
「PLC」から「市場成長率」を縦軸に、
2次元で描画すると、あの有名な「BCGマトリクス」が誕生します。2×2の組み合わせで、ターゲット市場を4つに分類します。

経営管理(基礎編)_BCGマトリックス

このチャート単独での使い道は、それぞれのクラスに分類された事業単位の当該市場における位置づけを明確にしたうえで、どう競合と戦うか、戦略を練る判断材料とするところです。具体的に、どう戦うかは、後に登場するM.ポーター教授の「競争戦略」で具体的な例示が1980年代になされますし、市場で自社を弱者と認めることができれば、「ランチェスターの法則」を使って、集中戦略を採用することもできます。その辺は別の機会に説明する予定です。

ここでは、従来の「入念な計画を立てさえすれば成功する」-「戦略経営」から、具体的に自社の競争状態を層別して、それぞれのクラスでどう戦えばよいか、を考える契機を与えてくれたところで良しとしておきます。


■ そして「経営資源」の配分を実行

前置きが長くなりましたが、「BCGマトリックス」を用いて、各クラスへ投下する経営資源の配分を合理的に行うことを「PPM:Product Portfolio Management(プロダクトポートフォリオ管理)」として、定式化することに成功しました。

経営管理(基礎編)_PPM

狭義のPPMというか、当初BCGが提唱したのは、経営資源の中でも最重要の「キャッシュ」の配分についてだけでした。

「金のなる木」:低成長市場の中で高シェアを維持できるだけの最低限の資金だけ残す
「スター」:金のなる木から高成長市場における競争資金を回してもらう
「問題児」:事業内容を厳選し、次世代の「スター」になる見込みのあるものだけに、金のなる木からのキャッシュを回す
「負け犬」:速やかに市場から撤退して、無駄な投資へのキャッシュアウトを止血する

最近は、「資金(キャッシュ)」だけでなく、有能な人材配置や、限られた社内設備の優先的使用権など、配分対象とする「経営資源」は何もお金に限った話ではなくなりました。

いかがでしたでしょうか? 

最近の経営戦略の教科書や、戦略コンサルタントを名乗る人達は、「PLC」やら「経験曲線」の話にさかのぼって説明しないものだから、唐突に「BCGマトリックス」だけを見せられたクライアント企業は「へっ!?」となるはずなのですが、最近は、それで当たり前のようになってきています。「キャズム」「人的資源配置」「先行開発投資の余裕時間の計算」など、あらゆる応用を効かすためには、そもそもの根本の考え方を皆に理解しておいていただきたいものです。


■ 最後に運用面からのPPM活用に関する注意事項

1.中長期的先行投資の重要性
GEのジャック・ウェルチ氏がCEO就任時、「No1. No2. 以外の事業は売却する」と宣言したり、「負け犬」に分類された事業の売却・清算が押し進められたり、一度ダメ認定を受けた事業を何とかしようと創意工夫や努力がないがしろにされる傾向が大きくなると危険です。

実は、ウェルチ氏は、CEO就任時の事業ポートフォリオ大幅組み換えのために、ショッキングな言い回しをあえて使いましたが、CEO任期中、ずっとこのリストラを続けたわけではありません。

また、トヨタのHV車や、東レの炭素繊維など、何十年もの長期的投資が花開いてメイン事業になる事例は枚挙に暇がありません。

「何とかとハサミは使いよう」なので、この辺のアヤが、M.ポーター教授の「競争戦略」大隆盛後の、「ケイパビリティ派」の台頭につながっていくわけです。

2.事業入れ換え可能な環境整備
それに、ビジネス慣行の違いもあります。米国などは、事業ごとに「法人化」することが多く、「法人化した事業単位」そのものが、親会社から独立して資金調達したり、いざ撤退という時に、買い手が現れて幾ばくかの投資を回収できたりする環境が整っています。それは、人材の流動性が高いという労働市場の特性も、配分される経営資源がお金に限らないことから、もう少し注目を受けてもよい論点であります。

3.モチベーション低下と間違ったインセンティブ誘発の危険性
人材の視点からは、士気の維持や、業績評価への影響も考慮すべき論点となります。あなたが配属されている事業部門が「金のなる木」に認定されたので、明日から「スター」事業に資金提供してもらいます、と言われていい気がしますか? また、「負け犬」認定されて、明日から自分の事業を何とかしようと創意工夫をする気力が湧いてきますか?

「金のなる木」認定された事業部門の責任者は、もっと複雑です。高い業績を上げれば上げるほど、他の事業にお金を吸い取られるわけです。それなら、自事業内にある見込みの薄い新製品立ち上げプロジェクトにでも投資した方がまし、と動機づけられてしまうかもしれません。全社最適と部分最適が不整合を起こしてしまいかねません。

頭でっかちで理論やツールだけ振り回しても経営管理の現場は上手くいきませんよ!!!
経営管理(基礎編)_事業ポートフォリオ管理(3) - ポートフォリオ組み換え方法


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事業ポートフォリオ管理(2) - 分散投資に勝つ方法

■ 投資家の分散投資に勝てる事業ポートフォリオを組むには

経営管理(基礎編)
前回」は、「事業ポートフォリオ管理を経営者がやりたくなる理由」についてお話しました。「今回」は、「経営者は、どうやって分散投資に勝る運用成績を残せる事業ポートフォリオを組もうとしているか」を説明したいと思います。

最初にお断りしたいのですが、一部の日米のトップIT企業のように、儲かりそうな事業を次から次へと見つけてきては買収し、ダメと思った事業は次から次への売却する、という事業の新陳代謝だけで高収益体制を維持する、あたかも投資ファンドの器としての経営方針の企業は対象外とします。

それだと、やっていることは投資ファンドと何ら変わりませんから。

(そういうビジネスモデルが格下で、丹念に事業シナジーをコツコツと構築している企業の方が会社としての格が上とか言いたいわけでは決してありません。結果として儲かればよい、という話と、どうやれば儲かるか、と思案することは違うといいたいだけです。今回は、後者の話をします)


■ 経営者の打ち手を経済原理と発現効果から分類してみました

経営者が事業多角化(ビールやタバコ専業でも、販売地域が異なれば違う事業とみなす)を試みる際に、どういう多角化利益を享受しようとしているのかは「経済原理」で、そこからどういう施策効果が生まれるのか、下図のようにまとめてみました。

経営管理(基礎編)_事業ポートフォリオ儲けのロジック 

(1)規模の経済
いわゆる「大きいことはいいことだ」、トラスト戦法です。企業が合併すると、よく耳にする「重複している販売網や本社機能を整理することで、間接費を下げて収益力を高める」という方法です。

結局、この統合効果がうまく引き出すためには、合併後のチームワーク(人事政策によるところが大)や、ITの有機的結合、重複部門のリストラなど、いわゆる「Post-Merger Integration」を上手にやることが前提となります。

(2)範囲の経済
たとえば、お得意様に、家電を販売するという商売が成り立っているとき、追加して住宅リフォームサービスも合わせて売り込んでいく(既存顧客資産の多重利用、既存販売網の多重利用)とか、写真フィルム用の感光材関連の化学技術・特許を活用して、製薬や高機能材料(液晶ディスプレイに使用される偏光層保護フィルム)を開発するなどして、既存の保有資産を別の分野や用途でも多重的に活用することで、ひとつの保有資産から何度も儲けを発生させる工夫のことをいいます。

手垢のついた言葉だと、「事業シナジー」というやつですね。


■ 1.経験曲線による習熟効果

「経験曲線」というのは、昔は「学習曲線」とも呼ばれていました。大量生産・大量販売で経済時代が右肩上がりの高度経済成長時代にもてはやされたのですが、他社より多くの生産量を上げれば、その製品に対する知見・経験が、他社より早く蓄積することができます。

経営管理(基礎編)_経験曲線

そうすると、その経験から多くのメリットが生じます。

① 熟練工の練度が上がることで、より早く、より安く製品を作ることができる
  (作業スピードが上がる→同じ時間でより多くの製品が生産・販売できる)
  (製作失敗リスクが下がり、不良品率が下がる→返品が減少、仕損費の低減)

② 対象製品の改良・改善ポイントに気付きやすくなり、新製品の開発スピードが早まる
  (他社に先駆けて、新製品を出すことで、先行者利益を享受できる)

③ 当該市場でトップシェアの地位につくことで、顧客やサプライヤーとの接点がさらに増え、相乗的に有意義な情報が集まりやすくなる

これがどうして多角化戦略のメリットになり得るかというと、たとえば、ビール製造販売専業メーカーの場合、国内市場と海外市場の両方におけるビール販売製造の経験値を合わせることで、国内単独の場合より、習熟曲線の傾きが断然大きくなるからです。非関連多角化より、関連多角化手法との親和性がより高くなります。


■ 2.共有資産の利用効率の極大化

「極大化」などとおどろおどろしい言葉は筆者の好みなのでご容赦ください。要は、「固定費」は、生産量/販売量が短期的に変動しても発生額は不変。ということは、生産量/販売量が増えれば、製品・商品の1つ1つが負担すべき固定費が減るだろう、という理屈です。では、どうやって生産量/販売量を増やすか? その方法は、「規模の経済」および「範囲の経済」でお話した通りです。

① 共有資産にかかる固定費の単位当たり負担額を極小化する

経営管理(基礎編)_単位当たり共通固定費の低減

「固定費:1000円」を、製品2つで割れば、ひとつあたり500円。製品5つで負担すれば、ひとつあたり200円。以上。「規模の経済効果」起源の考え方です。

② 特定資産を多重利用して、固定費回収頻度を上げる

経営管理(基礎編)_特定資産の多重利用
※ 商品画像は、全てクリエイティブコモンズでライセンスされているものを使用しています

従来は、シャンプーだけ製造・販売していました。テレビ広告などのブランド投資や、日用品のBtoC市場に対する高い専門知識を有する経営者というリソースは、すべてシャンプー事業のためだけに振り向けられていました。これを、化粧品やレトルト食品の市場でも有効活用しようというものです。

「範囲の経済効果」起源の考え方です。

化粧品事業やレトルト食品事業を始めても、従来の固定費には追加的支出が無いという前提です。

ただしですね、ひとつの事業にかけたブランド価値が、他の領域でも有効かどうか、それは市場次第です。いくら高品質で有名な●●自動車のブランドがあっても、自動車会社がつくるラーメンが必ずおいしいとは限りませんし、すばらしい宝飾品ブランドの会社が作った自動車の安全性能に信用置けるでしょうか?
(この例はあくまで筆者の個人的な感想で、かつ内容も思い付きで特定の会社を指すものではありません)


■ 3.顧客囲い込み (ロックイン)

既にお得意様になっていただいているお客様に対して、いわゆる「クロスセル」「アップセル」をしかけて、一人当たりの顧客からの収益を最大化しようとする方策になります。

経営管理(基礎編)_顧客の囲い込み 

① 品揃え戦略
たとえば、エントリーモデルのセダンから始まって、SUV、軽自動車、ミニバン、高級車、EV車、PHV車、赤色、黒色、パール、ツートンカラー、カーナビ、、、
顧客から何を要求されても提供するという品揃えを豊富にして備えておくという方策です。付属品・カラーバリエーションから、車種、機能など、品揃えの仕方は、その企業それぞれです。

② ワンストップサービス戦略
たとえば、家を1件建てたいと思ったとき、土地を探す、建物を設計する、実際に建築する、登記などの法手続き、各種保険や住宅ローンなどの金融サービスの選択、備え付けの家財道具の調達、太陽光発電装置の設置とその売電手続、保全・修理・リフォームサービス、賃借人の募集、引っ越し、、、
どこかの会社にひとまとめにお願いすると、仕事も忙しいので便利では、というお客様の要望に応えようとする方策です。

全て自社で営んでもよいですし、自社は代理店として取次だけやるでも構いません。実際には、その中間で、自社提供と取次サービスと、その会社ごとに微妙なミックス状態になっていますが。。。


以上、「経営者は、どうやって分散投資に勝る運用成績を残せる事業ポートフォリオを組もうとしているか」を説明しました。

次回は、「事業ポートフォリオの入れ替え判断方法」について説明予定です。
経営管理(基礎編)_事業ポートフォリオ管理(2)- 分散投資に勝つ方法



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事業ポートフォリオ管理(1) - 経営者が管理したがる理由

■ 経営者が事業ポートフォリオ管理をしたがるには理由がある

経営管理(基礎編)
経営管理 その管理対象」にて、経営を管理するにあたって、代表的な管理対象を4つ挙げました。

① 事業ポートフォリオ
② エンジニアリング・チェーン
③ バリュー・チェーン
④ 組織

経営管理(基礎編)_経営管理対象 
今回は、「事業ポートフォリオ管理」を取り上げます。

そもそも「事業」とは、自社の提供商品・サービスの種類、セールスの仕方の違い(販売地域の違い含む)、あるいはターゲットとしている顧客層の違いで、会社の中の商売の仕方にある程度、特徴がある「かたまり」でまとめられたものです。

そして、この文脈での「ポートフォリオ」とは「複数種類の事業の組み合わせ」のことを指し、「事業ポートフォリオ管理」とは、ある企業が多角化している場合、多角化事業のそれぞれの組み合わせが最適になる、つまり会社が一番儲かる事業の組み合わせを、事業をいろいろと組みかえて、維持し続けること、を意味しています。

同時に複数の事業を営んでいない場合でも理屈は同じです。馬車メーカーが自動車メーカーになったり、パソコンソフト販売会社が通信会社になったり、繊維メーカーが高機能素材メーカーになったり、メイン事業を乗り換えることも、広義では事業ポートフォリオ管理をしている、といえましょう。

ではなぜ、経営者は、多角化(同時に複数の事業を保有する)したり、メイン事業を乗り換えたりするのでしょうか?同時に毛並みの異なる事業の面倒を見るのは骨が折れそうですし、全社あげてメイン事業を新規事業に乗り換えるなど、非常に大きなリスクを伴います。そうしたデメリットを上回る何か誘因がありそうです。


■ 経営者の事業環境に対する視座

経営者がどのように自社や競合の事業をどう見ているのか、筆者が分かる範囲なのですが、3つの基本的な視座があります。

1.プロダクトライフサイクル
「企業30年説」という言葉もあるのですが、各社が現在、顧客に提供している商品やサービスにもいつか寿命が来て、マーケットで不要なもの(陳腐化するともいう)になり、売れなくなってしまうという考え方があります。

経営管理(基礎編)_プロダクトライフサイクル 
したがって、経営者にすれば、今現在儲かっている飯のタネがある間に、次に儲かりそうな商材を探索して、自社のものにしたいと考えるのが人情というものです。

できれば、「成長期」「成熟期」にある複数の事業が絶妙なタイムラグで断続的に頂点を迎えてくれると経営は安定的に収益を上げられるようになります。


2.市場セグメンテーション
コトラー氏のマーケティング理論から一般的になりましたが、顧客を細かくカテゴリーに分けて、カテゴリーごとの特殊性に着目して事業を展開、すなわちカテゴリーごとに異なる競争条件下での競争優位を保持しようと試みます。

下記例では、地域と商品特性でカテゴリーを9つに分けて、それぞれ、

① マーケット規模
② 自社シェア
③ マーケット成長性

に着目して、9つの市場それぞれについて、「積極投資」「撤退」「新規参入」「現状維持」などの市場内行動を選択します。

経営管理(基礎編)_市場セグメンテーション 


3.マクロ経済動向への耐性
資本主義で経済を回している以上、好景気・不景気といった景気動向、円安・円高といった為替動向により、事業の収益状況が著しく変動してしまいます。

経済学でいうところの、「キチン循環(40ヵ月)」「ジュグラー循環(10年)」「クズネッツ循環(20年)」「コンドラチェフ循環(50年)」などのマクロ経済の景気変動もあれば、「シリコンサイクル(4年)」という半導体業界特有の景気変動まであります。

仮に単一事業を営んでいる場合、上記のようなマクロ経済状況の好不況の波に翻弄され、企業業績も同じ波動でシンクロする結果、不景気時に倒産リスクが高まる、と経営者は考えます。株主から経営を負託されている以上、自分の代で倒産させるわけにはいかないと保守的に考えるため、不況に強い財務体質にしよう、そのためには一本足打法から脱却し、異なる市場環境の事業を複数抱えることで、倒産リスクを回避しようとします。

経営管理(基礎編)_マクロ経済動向Ⅰ 
また、為替変動に翻弄されないためには、原油などを含む輸入品を取り扱う事業と、家電・自動車のような輸出品を扱う事業を、同規模かつ同収益性であることを条件にして、2つ持っているだけで、為替がどちらに傾いても為替変動が中和されて経営の安定性は高まります(と、考えます)。

下図は、都合よく、マクロ景気と逆相関の事業Bが見つかったケースを描画しています。

経営管理(基礎編)_マクロ経済動向Ⅱ 
好景気の際、好調な事業Aの獲得利益で、不調な事業Bの赤字を支えることで、逆に不景気に突入して急激に業績を悪化させた事業Aを抱えたままでも、事業Bの収益性が上向くことで、事業A・Bの器である企業そのものは存続が許される、というからくり(になると信じている)になります。


■ 経営者に事業ポートフォリオを考えさせてもいい条件とは?

つまるところ、経営者の心情として、

① 自社が現在提供している商品・サービスはいつか寿命が来るから新しい事業を常に探さなければならない
② マーケットは細分化されており、カテゴリー(セグメント)単位で事業の出し入れ(新規参入&撤退)を適切に判断しなければならない
③ 景気変動への耐性をつけるため、できるだけ離れた(マクロ経済条件が似ていない)マーケット同士で別々に事業を行いたい

ということになります。

これを、「会社の生き残りのため、身命を賭して賢明な経営判断をしている」と理解を示すか、「そもそもそんなことはあなたの考えることではない」と切って捨てるか、経営判断を委ねた側の株主視点からは、また違った「事業ポートフォリオ管理」の姿が見えてきます。

下記の、「投資ポートフォリオ」と「事業ポートフォリオ」の対比図をご覧ください。

経営管理会計トピック_投資ポートフォリオと事業ポートフォリオ 
投資家(株主)から見れば、自分の大事な金融資産を運用するのに、コングロマリット(複合企業)の「経営者」を投資信託のファンドマネージャーに見立てて、全財産を委ねるか、投資家側で、他企業へも分散投資することでリスクヘッジするか、運用形態の選択権は投資家側にあります。

それゆえ、「事業ポートフォリオ管理をさせてください」、と投資家にお願いする以上、経営者は、他社に分散投資した場合より高い運用利回り(すなわち高い企業業績)を実現する責任が発生します。

投資家自身の分散投資を上回る運用成績を残せる場合のみ、経営者に事業ポートフォリオ管理をする資格があるといえましょう。

今回は、「事業ポートフォリオ管理を経営者がやりたくなる理由」をここまで説明しました。

次回は、「経営者は、どうやって分散投資に勝る運用成績を残せる事業ポートフォリオを組もうとしているか」を引き続き説明していきます。

経営管理(基礎編)_事業ポートフォリオ管理(1)経営者が管理したがる理由




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仮説検証型目標管理の方法

■ 「目標管理」の進め方

経営管理(基礎編)
前回」までに、以下のことを説明しました。

・「PDCA」は元来、弛(たゆ)まぬ改善の継続方法を意味していた
・「PDCA」の精神を取り入れて「目標管理」を実践するためには「予測」する必要がある


本来、デミング博士は、「PDCA」は「年度目標管理」とは別物といっていましたが、昨今の経営管理の分野では、「年度目標管理」を進めるうえでの精神的支柱として「PDCA」が叫ばれています。もう筆者も大勢に抗うことはしません。でも、どうせ「PDCA」の神輿に乗るなら、もっとスマートにしたい、と考えています。そこで「予測」の重要性を説くわけです。


■ (ケーススタディ)「売上目標管理」で理想像を考えてみる

まず、あなたは、会社の営業本部長として、全社の売上目標管理の責任者となったと仮定します。年度は、4月始まりとします。経理部門はそこそこ優秀で、年度予算、四半期ごとの予算を立案することに協力してくれ、月次決算も翌月の第15営業日までには出してくれるようになりました。

下図は、第1四半期末のタイミングで四半期決算が締まったところです。

経営管理(基礎編)_売上目標管理_月次決算ベース

ここで、筆者の実務経験とコンサル経験から、以下の2つの課題があります。

① 第1四半期の予実差異の金額はわかったが、次のアクションはどうしたらよいのか
② 第2四半期単期(7~9月)の期間目標は、(A)と(B)のいずれが適切なのか


まず①の課題からですが、
翌月の第15営業日に四半期決算が締まるということは、7月の最終週に4~6月の予実差異がはっきりとします。そこから、第1四半期の反省(Check)をして、改善策を検討(Action)して、施策が実行に移せるのは、8月上旬ごろ。その効果が確認できるのは、8月度の月次決算が分かる9月下旬ごろ。6月末までに発生した課題(第1四半期予算の未達原因)への対抗策の効果を検証できるようになるのに、3か月弱を要します。

しかも、6月時点の課題が7月以降も継続しているかどうかはどうしたら分かるのでしょうか? そして、第1四半期の反省から案出された施策がなぜ、7月以降も有効だということが分かるのでしょうか?

次に、②の課題ですが、
年度末の予算を必達すべきとした場合、第2四半期の目標を据え置いたとして、第2四半期単期の目標を(B)にせざるを得ないとしましょう。その時、第2四半期の前目標(A)と新目標(B)の差分はどういう施策によって挽回されるのでしょうか? その挽回策は、よもや、課題①で指摘した、第1四半期の反省から案出された施策ではないですよね。特に、季節性商品(ファッション性の高い衣料、エアコン、アイスクリーム、陳腐化の早いパソコンなど)を扱っている場合は、前四半期の反省が今四半期でも有効とは限りません。そして、9月下旬ごろに第1四半期の反省による施策の結果が出ても、もう第2四半期はほぼ終わっているのです。


■ (ケーススタディ)売上予測をきちんと把握する

次に、四半期決算を締める際に、合わせて、年度末に向けた「予測」もきちんと報告される体制を構築したとしましょう。その場合は、目標管理の状況を表すと下図のようになります。

経営管理(基礎編)_売上目標管理_売上予測ベース

7月下旬の時点で、年度末予算との「予測差異」が明確になります。8月以降、3月までの8か月でできることは何か、考える時間を十分に確保することができます。そして検討結果から生み出された施策を実行する猶予期間も。

前章で頭を悩ませた、第2四半期の目標達成のために、(A)か(B)のいずれを目標にするかと頭を悩ませる時間は無駄ということが分かるでしょう。いずれでもなく、(C)のギャップを如何に最小化するか、あれこれ思案すればよくなるのです。

そして、3か月ごとの営みは、第2四半期末も第3四半期末も繰り返します。その都度、年度末着地点の「予測」を行い、その「予測」と年度末目標のギャップを常に意識して営業方針を軌道修正するなり、新施策を導入すればよろしいのです。


■ 施策単位で考える

「目標管理」をする場合は、定量的な目標値のみで語っても現実味がでてきません。この施策をしたら、コストが○○万円かかるが、売上が○○万円伸びる、あの施策をしたら、人員が○○人だけ必要だが、売上が○○万円増える、○%の値引き販売をしたら、○○万個の数量が増えるのは見込めるが、単価が○○円下落する、という風に、施策と金額効果を一体化(プログラム化)して、施策の出し入れができるようにする必要があります。

所期の想定通りの効果が出ればOKですが、効果なしと判定されれば、さっさと引っ込めて新しい施策を試す、という機動性が大事になってきます。

経営管理(基礎編)_仮説検証型目標管理_施策との連携

上の図の「実績」の箇所は、「予測」に置き換えても同じことです。

それでは、施策と何を結び付ければよいか、これはあくまで筆者の経験からなのですが、販売管理に特化したものを下記に簡単にまとめます。

「施策(プログラム)名」
「必要リソース」:要員、設備、技術など
「コスト」:変動費(販売数量あたりの費用)、固定費(施策全体で把握できる費用)
「効果」:販売金額 = 販売単価 × 販売数量
「所要時間」:効果が出るまでに必要な時間


「効果」の算定式は、既存顧客、新規顧客、店舗面積、販売商品のバリエーションなど、業種・業態ごとに様々です。これらは、「売上方程式」ということで、「管理会計(基礎編)」にて簡単に触れる予定になっています。

以上のように、「予測」ベースで、「施策」の出し入れを試行錯誤しながら「目標」値の達成向けて、打ち手を考えながら結果を並行して求め続けるプロセスによる目標管理のスタイルを、筆者なりの「仮説検証型目標管理」と類型化しています。

ここまで、「仮説検証型目標管理の方法」を説明しました。

経営管理(基礎編)_仮説検証型目標管理の方法

テーマ : 経営コンサルタントからのアドバイス
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PDCAサイクルと経営管理

■ 神話となった「PDCA」

経営管理(基礎編)
「PDCA」は、「Plan:計画」「Do:実行」「Check:評価」「Act(ion):改善」の略で、これを継続的に繰り返す(サイクルとする)ことで、主に生産現場や品質管理の領域において管理業務を円滑に進める手法として広まりました。今や、ISO 9001、ISO 14001、ISO 27001、JIS Q 15001などの管理システムにもその精神が移入され、もはや提唱者のデミング氏は神の領域に祭り上げられています。Googleにて「PDCA」を検索すると、134万件もヒットします(2014/10/05 調べ)。

経営管理(基礎編)_PDCAサイクル

そして、眺めてみても、解説が無いとそれ自体では理解不能な上記のようなチャートが流布している状態です。決まって、解説の決まり文句は、「きちんと立てた計画の実施状況を確認して、課題が発見されたら改善策を打つ。そしてまた次の計画をきちんと立てる。この目標管理の繰り返しが業績向上につながる」というものです。


■ 様々な流派が誕生

筆者がまだ事業会社で経理とITの実務に従事していた当初は、まだそれほどデミング氏の「PDCA」が流布しておらず、主にIT業界のSIS(Strategic Information System:戦略情報システム)の売り込みの際に、「PDSサイクルを回す必要がある(Plan、Do、See)」というセールストークが流行っていたものです。

類似の管理サイクル概念には、「OODAループ(Observe、Orient、 Decide、 Act)」、「RG-PDCAサイクル(PDCAの前にR:Research、G:Goalを付加)」、果ては、プラントメンテナンス業務管理用の「B-PDCAサイクル(Planの中に、「計画保全」の『基盤設定』のBを含める)」というものまであります。

ついに、デミング氏自身が、入念な評価を行う必要性を強調してCheckをStudyに置き換え、「PDSAサイクル」と後日言い換えたりもしています。

まさに百家争鳴・百花繚乱とはこのことです。


■ 我田引水 - 「予実管理」への応用

デミング氏は、
  • 「トップマネジメントがシステム全体を鳥瞰的に理解して管理体系を構築する」
  • 「マネジメントは常に変化を受け入れるべき」
  • 「人間の認識力には限界があるので、心理学の応用、知識の説明に工夫が必要」
と述べています。

これが、ドラッカー氏がマネジメントの根幹として提唱した「目標管理」と結び付けられて今日の一大PDCA流派が誕生しました。

しかし、一方で、デミング氏は、
  • 「数値目標の設定や、目標による管理を廃止する」
  • 「(Periodicな)年度ごとの成績評価を否定する」
  • 「品質のばらつきの範囲と原因を分析することが重要で、統計的標本化技法を利用する」
と発言しています。

つまり、PDCAに込められたデミング氏の思いをそのまま素直に解釈すると、
  • PDCAサイクルは品質のばらつきを管理するための全社的取り組みであることは間違いない
  • ばらつきを閾値に収めるための現場の管理指標(かい離度含む)は定量的に設定するが、ばらつきの標準値(中心値)自体は、PDCA管理サイクルの外から設定されるものである
  • 継続的なばらつきの管理業務は年度や四半期といった期間管理するのにはそぐわない
という感じになります。

結論として、よくある管理会計(特に業績管理の分野)にて、年度予算管理プロセスの構築の重要性を饒舌(じょうぜつ)に語るのに使用されている「PDCA」という呪文は、よく言えば短歌の世界でいうところの「本歌取り」。残念ながらデミング氏の本意とは全く違う使われ方をしているようです。


■ 予算管理への応用パターン

まあ、デミング氏という本家を乗り越えて、新しい予算管理PDCA理論の存在を百歩譲って認めたとして、その理論には、「月次決算」と関連させて、通常4パターンあることが観察されています(あくまで筆者の経験からですが)。

《パターンA.年度目標管理が成立していない》

経営管理(基礎編)_PDCAサイクル_年度目標管理が成立していない 
期初に立案した目標・予算の達成度合いへの反省が、翌年度の計画策定にならないと活かされないパターンです。これでは、CheckとActionが年1回のワンチャンスになってしまいます。この場合は、月次決算の実施の有無は関係ありません。月次決算の手間の分だけ無駄な事務コストをかけているだけです。


《パターンB.月次予算を立てない》

経営管理(基礎編)_PDCAサイクル_月次決算を立てない 
月次決算のタイミングで、年間目標と累計実績の差額が認識できます。しかし、この差額が過去の努力不足が原因で発生したのか、何が課題だったかのかの特定が困難です。そのため、年間目標達成のために有効な施策を考えつくことは非常に難易度が高くなっていると言えます。

経営管理(基礎編)_PDCAサイクル_月次決算を立てない_詳細


《パターンC.月次予算を立てる》

経営管理(基礎編)_PDCAサイクル_月次決算を立てる 
月次決算のタイミングで、単月および累計の予算と実績の差額が認識できます。しかし、この差額は、あくまで過去の行動に起因する差額なので、この差額の発生原因を追及して、対策を講じても、将来に有効かどうかは不確実性が高いままです。
また、月次決算が公表されるまでに時間がかかる場合は、施策を考え始めるのが遅れるため、その分施策の有効度が下がる、施策の選択肢が狭まる、といった影響が出る傾向が強くなります。

経営管理(基礎編)_PDCAサイクル_月次決算を立てる_詳細


《パターンD.着地点予測を行う》

経営管理(基礎編)_PDCAサイクル_着地点予測を行う 
月次決算が締まるのを待って「期末着地点予測」をした方が予測精度を高めることができます。しかしながら、必ずしも月次決算が判明していない場合でも、予測は実行することは可能です。また、予測のタイミングは期中であるならば、いつでも任意に選択することができます。

経営管理(基礎編)_PDCAサイクル_着地点予測を行う_詳細

「PDCAサイクルによる目標(予算)管理」自体がバズワードなのですが、上記の着地点予測による期中目標管理は、「フィードフォワード管理」、月次予実差異分析だけで経営意思決定することは「バックミラー経営」「バークワード管理」と言ったりします。

いずれにせよ、デミング博士が思いもしない「PDCA」の使われ方が、経営実務とコンサルテーションの世界であたりまえになっている(濫用されている)ことについて読者の方々に注意喚起させて頂きたく説明してきました。

まあ、経営コンサルタントの実力を測るのに、「PDCAサイクルをきちんと回せる予実管理(目標管理)の制度を導入したいんだけど、どうしたらいいですか?」「そもそもどうやってPDCAを回せばいいんでしょう?」と試しに質問してみてください。

上記パターンAからD以外の答えが返ってきたら、その時はお手数ですが筆者までお知らせ頂ければ幸いです。

ここまで、「PDCAサイクルと経営管理」の説明をしました。
経営管理(基礎編)_PDCAサイクルと経営管理

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経営管理 その管理方法

■ 「経営」をどうやって「管理」するか

経営管理(基礎編) 
前回は、「経営管理」の対象を説明しました。今回は、続きとして「管理」するという行為、すなわち「管理方法」を説明します。

前回は落ちで大家(「たいか」といいます、「おおや」ではありません。念のため)のM.ポーター様を持ち出しましたが、今回は、前座(大変失礼な言い回しですが)として大家の皆様にまず登場してもらいます。

世の中の経営管理論の概要をまた一枚のチャートで無理やりまとめたいと思います。
「経営戦略論」の概説でつかったフレームワークと同様に、誰が管理するかを縦軸、どうやって管理するのかを横軸にプロットしたチャートを用意しました。

経営管理(基礎編)_経営管理理論プロット図 


■ 大家の方たちは経営管理をこう考えた

《MBO》
D.マクレガーが提唱した「目標による管理:MBO(Management by objectives)」は、本人の自主性に任せて目標を設定させ、十分に主体性を発揮して実践を行えば、大きな成果が得られるという考え方です。

「ヒトは怠け者でアメとムチで管理すべき」とする「X理論」と、「ヒトは自己実現のために進んで問題解決にあたるから自主性を尊重すべき」とする「Y理論」を提唱しました。当然「Y理論」での管理を暗に勧めているのですが、ちなみにこの概念は2000年前後に歪んで日本に導入され、流行しそして失敗した「成果主義」の根幹をなす考え方です。

経営管理対象としては、「組織」に有効なものであると考えられています。

経営管理(基礎編)_Y理論による目標管理 


《マネジメント》
P.ドラッカーが提唱した、「マネジメント」は、①意思決定→②活動の組織化→③成果と目標値の比較検証、をひたすら継続するプロセスといえます。そして、その自分自身の目標は組織内で誰かの目標と相互にリンクしており、目標管理のループが有機的に結びついている目標管理の束(たば)が組織であるという見解です。

「マーケティング」と「イノベーション」も目標管理の対象であるとその著書で謳(うた)っているので、管理対象は、「事業ポートフォリオ」「エンジニアリングチェーン」「サプライチェーン」「組織」と全てを包含しています。

(論者や信奉者は、上記のプロット図の全てをドラッカー様はカバーしていると主張されると思いますが、あくまで対比することによる分かりやすさの方を優先しています)

経営管理(基礎編)_ドラッカー 目標の連鎖 


《TQC》
W.E.デミングは、「統合的品質管理」TQC(Total Quality Control)」を提唱し、①「品質の維持」すなわち「ばらつきをなくす」→②生産性の向上→③顧客満足の増大→④利益とシェアの向上、を生産現場だけでなく、設計、購買、マーケティング、営業現場にも適用し、経営層を含む全社的取り組みであたるべしと主張しました。

プロット図で「個人」に位置付けているのは、当初は現場のQCサークル活動から始まり、TQC、TQMと看板(呼び名)が進化するにしたがってその適用範囲が広がっていっただけで、その精神はあくまで現場主義であると認識してのポジショニングになっているからです。

管理対象として、「エンジニアリングチェーン」「サプライチェーン」に適用するのが最適かと思います。

経営管理(基礎編)_管理図


《TOC》
E.ゴールドラットは、「制約理論(TOC:theory of constraints)」の中で、全体最適を実現することで、企業活動の最大の目的である「スループット」を最大化することを主張しました。スループット(ここでは活動成果と簡単に理解してください)の大きさを決めるのは「ボトルネック」であるとして、①ボトルネックを発見する→②ボトルネックを常に限界値まで能力が発揮できるように維持する→③それ以外のプロセスをボトルネックに調和させる→④ボトルネックの能力を向上させる→⑤ボトルネックが解消したら、次のボトルネックを探索する(①へ戻る)、という管理プロセスを提唱しました。

管理対象として、「事業ポートフォリオ」「エンジニアリングチェーン」「サプライチェーン」に適用するのが効果を発揮できるのではと思います。

経営管理(基礎編)_ボトルネックとスループット 


■ それぞれの理論の使い勝手

《期間管理との親和性》
皆さんは、中長期事業戦略(3~10年)、年度予算、四半期着地点予測など、Periodic な計画・実行・検証の管理サイクル(Plan-Do- Seeともいう)を運用されていることかと思いますが、圧倒的に、プロット図の左側の「目標による管理」を意識的または無意識的に実行していることになります。

一方、TQCやTOCは期間計画管理とはあまり親和性がありません。その理由は、両者とも不断の半永久的に継続する改善活動だからです。4月から3月と、1年間の統制結果の報告ができたとしても、前期末までに設定した目標値(統制値でもよい)を今期の改善活動の結果、これだけ達成しましたという報告は難しいことが予想されるでしょう。

世の中には、デミングが提唱した経営管理手法は「PDCA」という名で、このプロセスに忠実に期間計画管理をしなければならない、このプロセスを守っていないから計画管理がずさんになって業績が伸びていないのだ、という(特に経営コンサルタントの)声が大きいように思えます。

しかし、デミングは年次計画の廃止を主張し、定量的目標値の設定に反対した、という事実をご存知の方はあまりいないかと思います。

次回は、誤解多き「PDCA」と、筆者の持論である「仮説検証型目標管理」を説明したいと思います。

ここまで、「経営管理の管理方法」を説明しました。
経営管理(基礎編)_経営管理の方法

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ジャンル : ビジネス

経営管理 その管理対象

■ 「経営」を「管理」する

経営管理(基礎編)
経営管理」は検索サイトで調べると山のように定義や解説が出てきます。テイラー、ファヨールから始まって、「マネジメント」というカタカナが日本ですっかり定着したドラッカーの論説を延々説明してもいいのですが、あくまでこのシリーズは「基礎編」ですので、可能な限り平易な説明に努めます。

「経営管理」とは「経営」という行為対象と、「管理」するという行為から成り立つ言葉です。したがって、管理対象となる「経営」とは何かをまず説明します。次回は「管理」するという行為の意味を説明する予定です。


■ 概要把握はあくまで一枚のチャートで

(↑「はあくはあく」と韻を踏んでみましたが。。。失礼しました)

全体像を俯瞰(ふかん)してから、細部に入り込み、また全体観(感)でパーツパーツの構成を確認する、学習法としてはひとつの効率的方法だと思います。百聞は一見に如かず。まずは、下記チャートをご覧ください。
経営管理(基礎編)_経営管理対象 

経営管理の対象とする領域は、筆者のコンサルティング経験を参考に、大別すると次の4つです。
  1. 事業ポートフォリオ
  2. エンジニアリングチェーン
  3. サプライチェーン
  4. 組織
(このチャートはグローバルに展開する製造業をモデルに作成しています。ひとつひとつの用語について、小売・サービス業等ではどのように言い換えるとフィットするか、後ほど言及します)

経営管理対象とは、「経営活動」そのものを意味します。経営活動は個々の企業ごと、業界ごとに様々な形態を持ち、時々の経営課題に対応して、重要度・優先順位も可変的です。したがって、このチャートが唯一無二の整理法と主張するつもりは毛頭ありません。

ただ、一つ言えるのは、あなたが経営者になったつもりで(既に経営者の方には失礼しました)、全社を眺めて、そこで働いている人の顔、お客様やサプライヤーの方々の顔を思い起こしてみてください。全関係者の顔を思い浮かべて、そこで行われている仕事を丹念に挙げながらこのチャートにマッピングして、どこにも当てはまらないものがありますでしょうか。

(もし、発見されたら是非、このブロクの「コメント」や「問い合わせフォーム」から、お手数ですが筆者にご教授ください。チャートを改良したうえで、皆様にもう一度お見せいたします)


■ ひとつひとつの管理対象を説明します

《事業ポートフォリオ》
セグメント、ポジショニング学派、PPMなどの用語が想起される領域です。あなたの会社が、どんな商品・サービスを提供して、誰を顧客としているか、コンペチターと競っているモノ・コト・場(ば)が「事業」でその集合・組み合わせが「ポートフォリオ」です。
単一商品しか扱っていなくても、お客様を国内、北米、欧州、アジア、または都道府県別といったエリア別にカテゴライズして、地域特性や客層に応じたセールス活動を展開していれば、そのエリア・プロモーションの種類が立派な事業ポートフォリオになります。

また、例えば、LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン ならば、ブランドが事業ポートフォリオになり得るかもしれません。

Louis Vuitton (ルイ・ヴィトン)
LOEWE (ロエベ)
CELINE (セリーヌ)
KENZO (ケンゾー)
EMILIO PUCCI (エミリオ・プッチ)
Berluti (ベルルッティ)
Dior / Christian Dior (ディオール/クリスチャン・ディオール)
FENDI (フェンディ)
GIVENCHY (ジバンシー)
Donna Karan (ダナ・キャラン)  などなど、、、

何をもって「事業」と定義するか?何か他のものと区別して特別扱いしてあげると、ビジネスが上手くいく要因をもっている塊(かたまり)、それが事業です。

《エンジニアリングチェーン》
お客様に価値を提供する前に考えるお仕事全般の流れをこう呼びます。製造業だと、チャートに書いた通りの仕事が並び、PLM(プロダクトライフサイクルマネジメント)、PDM、CAD/CAM等の用語をイメージされるのではないかと思います。流通・サービス業の場合は、マーチャンダイジング、商圏調査や店舗開発といったお仕事がこのグループに分類されます。
ポイントは、お客様に実際に商品・製品・サービスを提供する前の準備活動全般だとご理解ください。

《サプライチェーン》
受注生産・受注販売のケースは、お客様から注文があって、商品・製品・サービスを実際にお届けするまでの間のお仕事全て、見込生産・店頭販売のケースは、需要予測・見込仕入から、これまた実際にお客様の手元にモノ・サービスが届くまでのお仕事全ての流れをこう呼びます。

《組織》
上記2つのチェーンに含まれるお仕事を従業員にキチンと実行してもらうために、組織化が必要になります。上意下達(じょういかたつ)の公式組織である必然性もなく、テンポラリーなプロジェクト組織でも、コミュニティでも構いません。組織設計の在り方は会社それぞれです。

以下の論点については別途。
「組織は戦略に従う」(アルフレッド・D・チャンドラーJr.)
「戦略は組織に従う」(イゴール・アンゾフ)

タレントマネジメントや人材開発、業績評価制度などもこのグループに属するものと考えています。

(ちなみに、チャートの中の組織図が上下逆さまと思った方はいらっしゃいますか?最近はこう描画するのも流行っているのですよ!)


■ 慧眼(けいがん)なり。M.ポーター殿

ポーターは、その著書『競争優位の戦略』の中で、「バリューチェーン」という概念を提唱し、凡(およ)そ、会社の中のお仕事は「主活動」と「支援活動」とに分類され、主活動のそれぞれの段階で価値(バリュー)が付加されていき、最後の顧客から頂戴した代価から差引いたものを「マージン」として企業の利益として見ました。国民経済計算のGDPの算出方法や産業連関図を彷彿(ほうふつ)させるものがあります。さすが、(ミクロ)経済学の大家でもあります。

話は横道にそれましたが、ポーターが定義した「主活動」には、購買物流、製造、販売(出荷)物流、マーケテイング・販売、サービスが含まれており、「支援活動」には、企業インフラ、人材資源管理、技術開発、購買が含まれています。

つまり、ポジショニング学派的に言うと、競争に勝てる「事業」をセグメンテーションして、バリューチェーンを上手く運用すると会社は儲かる、ということで、筆者が一生懸命に模索していた経営管理構造の整理も、結局ポーター様の掌(てのひら)の上で踊っていただけなのでした。

ここまで、「経営管理の管理対象」を説明しました。 

経営管理(基礎編)_経営管理の対象

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